【感想】終末のワルキューレ 14巻

アジチカ, 梅村真也, フクイタクミ / コアミックス
(2件のレビュー)

総合評価:

平均 4.5
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ブクログレビュー

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  • 『黒犬』の優樹(2)

    『黒犬』の優樹(2)

    このレビューはネタバレを含みます

    釈迦が人サイドに寝返り、七福神が合体して、零福になったかと思ったら、最低最悪の邪神・波旬へと変貌を果たし、とことんまで追い詰められた釈迦が零福と絆を結んで生み出した力により、逆転勝利を決めた第六回戦にも、度肝を連続で抜かれまくったのに、この第七回戦でも、先生らは一切、手を抜かず。
    第七回戦、人サイドから出場するのは、中国統一を果たした最初の「王」たる始皇帝。戦えるイメージが、あまり無い偉人を闘士の一人にする点で、まず、驚かされるのだが、彼と戦う神に、これまた、ギョッとさせられた。
    まさか、ここで、冥界を統べる「王」であるハデスが参戦とは。ギリシャの天神の中でも、ゼウスやポセイドンと比べれば、正直なとこ、知名度が高くはないハデス。それこそ、『聖闘士星矢』を読んでいた人間で、やっと、その強さがイメージできるほどじゃないだろうか。
    ただ、やはり、と言うべきか、始皇帝もハデスも、激強。ここまで、ガチンコの強さを有しているのを目の当たりにし、私は改めて、この『終末のワルキューレ』が好きになった。
    始皇帝が使う武術の名、それは、蚩尤(シユウ)。こちらはペルソナシリーズをプレイしたことがある者なら、その姿が思い浮かべられるだろう。ざっくり言えば、破壊神的なポジションで、この『終末のワルキューレ』でも、圧倒的な力と存在感で、始皇帝よりも前の王らを恐怖で縛っていた魔だ。作中では、自分の上に誰かが立つ事を許さぬ始皇帝により、激闘の末に討たれている。
    この時の戦いで、始皇帝が開眼し、体得した武術「蚩尤」は五つの体系からなっており、その一つ“鎧式”はカウンター技。剛の一撃を繰り出した相手は、自らの攻撃力を己の身で味わう羽目になる。
    当然ながら、ハデスだって負けていない。第三回戦で、佐々木小次郎に敗れた弟神・ポセイドンの仇を討つべく、怒りを持って参戦しただけあって、実力は本物。
    戦えるな、と一目瞭然である筋肉で固められている体を使って繰り出す鎗撃は、シンプルな力で相手を冥府へ落とす剛のもの。また、始皇帝の「鎧式」を一度喰らいながらも、すぐさま、その対策を立て、ダメージを与えられる知も、ハデスは兼ね備えている。
    まだまだ、実力の底をお互いに見せあっていない、始皇帝とハデス。お互いに、王としての信念を持っているだけに、勝敗を決するのは、その辺りだろうか、と予想している。
    それにしても、やはり、アレスは、良い味を出している。ポンコツと言っちゃうと可哀想かも知れんけど、三枚目感が出まくっているアレスの存在感が、バトルで自然と磨り減っちゃっている、読み手の神経を地味に癒してくれる。彼の活躍が、これからあるか、分からんけど、期待はしている。ただ、アレスが良い味を出すのは、ヘルメスがSっ気を発揮する時なので、アレスがエライ目に遭うのは確定か。

    この台詞を引用に選んだのは、先にも書いた通り、アレスの味が良く出ているものなので。
    人間にしろ、神にしろ、やらなくきゃいけない時は、必ず、やってくる。
    誰だって、負けるのも、死んでしまうのも、嫌だ。
    その恐怖と向き合い、葛藤した末に、戦う決断を下せる者を、世では「英雄」と呼ぶ。
    ハデスに先んじられてしまったとは言え、挙手しようとしたアレスは、確かに、「軍神」の端くれだ。
    ただ、まぁ、「軍神」なのに、結論を出すのに、0.25秒もかけてしまう、そこが、彼のポンコツっぷりを表しちゃっているんだよなぁ。
    そこが、彼の魅力と言えば魅力だが。
    (ええ!? まさか・・・オレ!? そ・・・そうだ、一応、オレ、これでも、軍神だし、神々の期待が集まっちゃうのも仕方ないよな。うん。よ・・・よし、ここは、オレが!! って、いやいや、待て待て待て! 人類の強さは、想像以上だぞ? 下手したら、オレも消滅・・・か・・・勝てるのか? このオレに・・・し・・・しかし、ここで尻込みすれば、軍神としての矜持が・・・・・・・・・・・・・・・否!否!!否!!!ごちゃごちゃ考えるな!ここはオリュンポス12神の名にかけ、天界に勝利をもたらすのだ! ビビるな、アレス! 立ち上がれ、アレス! オレならやれる!!)
    ここまでのアレスの思考、0.25秒。
    「お・・・おお、おお・・・オッ、オレが―――」(byアレス)

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    投稿日:2022.06.26

  • 三千年伯爵

    三千年伯爵

    このレビューはネタバレを含みます

    秘匿されたブリュンヒルデの真の目的やオーディンの悲願、神側人側それぞれのジョーカーとなりそうなベルゼブブと謎に満ちたノストラダムスなど気になる要素の提示が多かった。ただ、初期の対戦と比較して徐々に神と人の境目が薄れていっている気も……

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    投稿日:2022.03.20

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