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琴子, TCB / SQEXノベル (1件のレビュー)
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総合評価:
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いこ
このレビューはネタバレを含みます
やはりこの手の呪いを解く鍵は愛ですね、愛。 ジゼルのエルヴィスへの思いは果たして恋愛のそれか、家族愛のそれか、1巻の頃から心配していた件、ついに決着。 でもやはり自覚はエルの方が早かった。 そして自覚してからのエルのデレ具合、その破壊力ときたら。 以前から独占欲は強かったところに拍車がかかり、ついでに手も早くなった。 お蔭でジゼルも自覚せざるを得なかった。 彼女がエルを一途に思っていたところも1巻から変わらないところで、それゆえに後に失恋した人もいたが、その思いが恋愛か家族愛かの決着がついたのは色々な意味で大きかった。 お蔭で本来のエルの登場も思いのほか早かったし、主役二人が結ばれるのも早かった。 ただ早いのには理由もあって、その後にはまさかのお別れが。 エルは大魔法使いとしての使命があった。 下手をすると何十年も生き別れになる場面で活きてくるのが、上記のとおり1巻から変わらないジゼルの一途さ。 そこは本当に最初から最後までブレなかった。 安心安定の主人公である。 その思いは報われて然るべき。 大丈夫、報われるのは1巻冒頭で確約されている。 安心大満足の再会シーンは必見だ。 結ばれた後も、エルはジゼルの言動に逐一怒ったり照れたりとお忙しい模様。 何しろ「恋人」は否定されたのに、その上をいくジゼルの爆弾発言。 ジゼルを手玉にとっているようで、実際にとられているのはエルの模様。 そういうところは、これから先もジゼルに勝てないエルなんだろうなと思うと、本当に微笑ましくてたまらない大魔法使いさまである。 番外編もにっこり読める甘いお話。 特に後書き後の話はリネじゃなくても「神様!」と叫ぶと思われ。 カラー口絵にもある名シーンなので、これはぜひ読んでにやにやしてほしいところ。 学生時代の話のキラキラ感は、大人になった今読むと本当に尊い。 ありがたや。
投稿日:2021.12.18
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