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つげ義春 / アクションコミックス (2件のレビュー)
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総合評価:
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まっしべ
これまで何作かのつげ作品を読んできて、私は特に〈李さん一家〉と〈海辺の叙景〉に見事にやられてしまったのだが、そこにこれまた私が好きな『幻想怪異』の要素までトッピングされたら、それはそれは素晴らしい作品…集に決まっている! という訳で実に良かったです。ハイ。 運よく収録作全てが未読だったのも素晴らしい。 紙質も製本も非常に良くて、めくり心地最高。すべすべ。 作品ではやはり群を抜いて〈ゲンセンカン主人〉が狂気の極み、まさに奇譚としか言いようがなく、「と……… まあ そういう わけだったのさ」(p123)という文字だけのコマに痺れたし、淡々としているはずなのに結末に向けてクレッシェンド気味に緊張と恐怖が高まっていくあの感じは何なんだろう。すんごい。 〈ヨシボーの犯罪〉も結構な衝撃作。もはや構図がデ・キリコの絵を彷彿とさせるような、遠近感覚を見失う感じで無意識的に不安を煽ってくるのに加えて筋書きは余りにもホラーでシュール。まさに悪夢。p98のヨシボーの満面の笑顔は夢に見そう。また全体的に白っぽいコマが多くて、まるで夢の中とか白昼夢を強制的に見せられているみたい。 〈必殺するめ固め〉はもはやB級ホラー映画という枠組みの中の最高峰みたいな作品。なんなんだ一体これは…。 後半に収録されている50年代末頃の作品群は押井守監督の特別寄稿に曰く貸本屋時代の作品ではとの事だが、確かに絵も線もつげ先生のイメージとはちょっと違った感じの、知らなかった一面を覗く事が出来た作品たち。 冒頭解説でも触れられていたが、あえて背中からの構図にして表情を描かなかったりTPOを全て脇に置いて真顔で表現したりと、なかなか掴み所を曝さない事でこちらの不安や動揺を誘い出す巧みさが魅力で、言ってみればその不愉快さがクセになるし、夢幻の様な作風と呼ばれる所以なのだろう。 表紙も好き。 お値段は若干お高めだけど満足度も高い一冊。 1刷 2022.10.24続きを読む
投稿日:2022.10.24
熊本 ててんご
独特の世界観にいつも圧倒される。妄想の出来事や不条理な夢をそのまま映像化する圧倒的な力。説明のしようがない世界を具体化する。驚嘆のみ。
投稿日:2021.11.06
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