【感想】タキトゥス 年代記 上 ティベリウス帝からネロ帝へ

国原吉之助 / 岩波文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

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  • 上巻はほぼティベリウスのみ

    ローマ史の中・上級者向け。
    最低限、共和政末期から帝政初期、できればトラヤヌス帝統治期までの歴史とカエサル家の系図を把握してないと分かりにくい。その上で読んでいくと、「タキトゥスさん、ティベリウスのこと嫌いすぎでは?」という印象が残る。スエトニウスに比べるとまともに見えるが、ティベリウスのやることを特に証拠もなしに悪意で判断している。ドミティアヌスへの恨みをティベリウスへ投影しているのかもしれない。とはいえ現存するなかでは最も信頼性がマシな文献なので、概説書の二、三冊も読んだ後でなら、史料批判に気を留めつつ、あくまでタキトゥスの見解として本書を読むのも良いかと思う。続きを読む

    投稿日:2022.07.02

ブクログレビュー

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  • harinezuminami

    harinezuminami

    こんなに面白いと思わなかったー!
    サトクリフ好き&歴史の時間に聞いたことのある人たちが出てくる(当たり前か)というのもある歴史を物語のように楽しめる。権力を握ったものが容易に周囲に猜疑心を抱くこと。それは血の繋がった親、兄弟、子どもに対しても容赦ないこと。権力者の周りで阿諛追従に躍起になる役人や政治家、いつの時代にも、国が違っても、人間のやってることは同じだわ。
    巻末の附録も助かった。特に附録2の「帝政初期の軍隊」では、サトクリフの物語でおなじみの百人隊がどういう指揮系統にあるかが一目瞭然だし、附録3では物価や生活費、個人の収入なども知ることができる。カエサル家の系図も読み進むのに大いに役立つ。
    上巻ではティベリウスの治世が描かれた、さて下巻も楽しみ。
    続きを読む

    投稿日:2015.09.20

  • モンタニャールおじさん

    モンタニャールおじさん

    タキトゥスの有名な著作。アウグストゥスの死から書き起こし、ティベリウス、クラウディウスを経てネロの事跡へ(カリグラは写本喪失)。その明晰な文体と通底する自由を愛する精神は、現代人にとっても興味深いものであろう。続きを読む

    投稿日:2011.03.05

  • E/p

    E/p

    面白のだけれども、私の頭には難しい・・・
    注を読んでいるうちに本文を忘れる不思議(笑)
    ティベリウス帝って不言実行型みたいだから、日本に居たほうが評価高い人かも知れないと思います。

    投稿日:2009.02.18

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