【感想】デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

フランク・ハーバート, 酒井昭伸 / ハヤカワ文庫SF
(27件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
10
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ブクログレビュー

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  • ボマルツォ

    ボマルツォ

    盛り上がってまいりましたな中巻。実は読む前に映画のPart2を観に行って、逆予習をして読み始めたわけだけど、進行具合も内容(設定と言うか)もけっこう原作と違っていて、映画は映画でPart1より見せ場が多くて楽しめた。一方原作は相変わらず心の声による独白がほぼほぼで、悪く言うとのそのそと進行するわけだけど(特にお母さんのジェシカ)、それでも飽きさせない世界観があり、且つ事前に映画で映像観てるから、内容多少違えど、ビジュアルとして連想できる補完効果で、しっかり楽しめた。下巻は映画のPart3待ってるわけにはいかないので、事前に読むことになるけど、さて、どうなるのか。続きを読む

    投稿日:2024.04.06

  • ろぶすたー

    ろぶすたー

    ※ 本作品のレビューは下巻にまとめて記載しています。
    https://booklog.jp/users/ravster/archives/1/415012051X

    投稿日:2024.03.09

  • embooks

    embooks

    地形や機械のなどについて描写が細かいが、頭の中でそのイメージを掴むことが難しい。SF小説でもあるので、生態系についての詳しい解説も中々頭に入ってこない。

    投稿日:2024.03.06

  • あふろざむらい

    あふろざむらい

    ハルコンネンの襲撃を受けて、アトレイデス家は壊滅的な打撃を受ける。
    ポールとジェシカは戦いを生き延びて砂漠に逃れる。
    フレメンと出会い、試練を経て、ふたりは砂漠の民に受け入れられる。
    一方、ハルコンネン家には皇帝から調査が入ることになる。

    ストーリーの大部分が砂漠や洞窟といった、フレメンの活動エリアで展開される。上巻のような大規模な動きはなく、ポールの精神的な成長がメインに描かれる。エンターテイメントを期待すると、退屈かもしれない。
    ここでは、「デューン」という小説がSF小説というジャンルでありながら、人間を掘り下げる作業に重点をおいているところを評価したい。

    SFというジャンルはどちらかというと、ビジュアル的なイマジネーションの豊かさを評価しがちで、宇宙船やどこかの星の異文化、時空移動などにまつわるルール作りといったものから受けるセンス・オブ・ワンダーが評価対象になりがちだ。
    「デューン」は小説内の世界の構築やサンドワーム、ベネ・ゲゼリットという特殊な能力を持った修道女のような存在といったSF的な設定も十分に持ち合わせながら、上記のような人間描写にも重きを置いている。
    この点が本作が何度も映画化を試みられるほどの魅力の一因だろう。

    つけくわえるならば、ホドロフスキーやデヴィッド・リンチやといった監督たちが挑戦してはうまくいかなかった映画化を、ドゥニ・ヴィルヌーヴは興行的な成功に導いた。
    第1作に関しては、いかにもヴィルヌーブらしい美しいビジュアルで構築された世界は見事だった。難を言えば、今までのヴィルヌーヴ作品にはあったキャラクターの掘り下げが希薄であり、プロットを追うことに注力しているように感じられたことだ。

    「デューン」は子どものころに少し読んだが、読破はしなかった。
    今回読んでいて感じるのは、本作はおとな向けの作品であり、人間というものをある程度知ってから読んだほうがよいのではないかということだ。
    もちろん、読書によって知らない世界が開けるという一面もあるのだから、こどもが「デューン」を読んで人間について考えるというのも有効かとは思う。賢い子どもならそういうこともできるだろう。自分はそうではなかったというだけの話だ。だから自分にとっては今が「デューン」を読む適齢期なのかもしれない。
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    投稿日:2024.02.25

  • ryuji

    ryuji

    このレビューはネタバレを含みます

    ポールとジェシカは遂にフレメンに受け入れられる。儀式によってフレメンの教母となったジェシカは、連綿と受け継がれて来た教母達の記憶と人生を受け取る。一方でポールは、聖戦(ジハード)による血塗られた光景が繰り返されてきた「未来像」の中に遂に、平和の道を、チェイミーの存在と共に見出す。
    予想外の展開の中に圧倒的な期待を含むストーリが遂に次巻で終わってしまうのかと少し残念な気持ちにもなるが、楽しみで仕方ない!

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    投稿日:2023.11.05

  • kuma0504

    kuma0504

    映画を観て、マイ生涯Bestの一冊「指輪物語」に似ていると思い、2年前の12月に(上)を読み終えた。私の2つの合格基準の1つである「物語の最初から既に物語世界は完璧に出来上がっている」という事は確認した。そして、世界が作者によって作り込まれているからこそ、本来ならば答え切ることが難しい種類の「問いかけ」がなされても、作者はこのファンタジー世界の中でなら、明確にその答えを出すことができるのである。その事がもう一つの合格基準なのであるが、(中)を読んだ限りでは、その「問いかけ」とは「世界の平和」ということになるのだろうか?未だわからない。

    西暦102世紀の宇宙の彼方、既にAIは捨て去られ、その作業の多くは演算能力者(メンタート)という国に1人いるかいないかの人間に託されているようだ。ラスボスらしき(?)ハルコンネン男爵は、自国のメンタートを失ったあと、敵国のメンタートを巧妙な嘘で取り込む事を画策する。とりあえず(中)に於いては、主人公ポールの父・レト公爵を謀殺し、アラキス(砂の惑星)の統治権を得た男爵の、綱上を渡るが如き政治が描かれた。一方、惑星住民フレメンと合流したポールとジェシカ母子は、フレメン世界の思いの外の広がりと豊かさと伝統を目にし、尚且つ母子には、その持つ特異な能力が花開きつつある。というのが簡単過ぎる概略ではある。

    途中何度も後世の史書であるプリンセス・イルーランの著書の一節が挿入される。これがこの物語の大きな特徴である。「銀河英雄伝説」における「後世の歴史家」の位置付けだろうか。〈未来から物語る過去〉という構造は、多くのファンタジーが採る「仕掛け」だ。ただし、イルーランはムアッディップ(ポール)の伝記やこぼれ話、談話などを著していたので、てっきり主人公ポールの娘だとばかり思っていたのだが、今回違っていたことが判明した。未だ登場していない、「あの人」の娘だったのである。これは驚きだった。だとすると、ポールの運命が突然不安定に見えてくる。ポールの未来には、プリンセスはいないのか?

    (上)に於いて、この物語は、レト公爵の息子たるポールが、砂の惑星の救世主となり(そういう伝説がフレメンにも伝わっている)安寧をもたらす物語だと思っていた。しかし、イルーラン問題然り、(中)途中で、何度も予知能力を持つポールが、「予知は完全ではない」と呟くように、単なる救世主物語ではない可能性も大きくなった。

    だとすると、「平和」の話ではなく、「運命」の話なのかもしれない。来年公開の映画「デューン砂の惑星パート2」の為に24年3月までには(下)を読んでおきたい。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.18

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