【感想】ファシズムの教室 なぜ集団は暴走するのか

田野大輔 / ボイジャー
(30件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • zelkova

    zelkova

    受講生のレポートに書かれていた「自分は監獄実験の看守役の人たちのような虐待行為をおこなわないと思っていたが、この授業に参加してそれは間違いだと気づいた」という言葉が心に残った。私も自分はやらないと思っていたが、この人と同じだろうと思うと怖くなる。ファシズムは遠い昔のことではなく、いつでも起こり得ること。ファシズムとは何か、どのようにして集団は暴走するのかを知っていれば、流されずに立ち止まって抵抗するための力になるだろう。続きを読む

    投稿日:2024.03.21

  • シン

    シン

     共同体意識のある集団では、残酷な指示でも従ってしまう。責任感が麻痺し、帰属意識が強く働くからである。
    上からの指示だから自分には責任がないと感じ、残酷な行動もできてしまう。その集団に属していることが誇らしく思えて、高揚感を覚えてしまう。個人の倫理観は防波堤としては貧弱である。
     自分が残酷な行動をしないためにはどうしたらいいのだろう。集団の力に逆らうのは難しそうである。そのため、属している集団が危険な方向に向かっていると感じたときに、即座に脱出できる準備をする必要がありそうだ。一般人が属している集団は、会社や友人コミュニティだろう。会社をいつでも辞めれるように、ある程度生活資金をためておく。1つの友人コミュニティと縁を切っても大丈夫なように、他にも友人との繋がりを作っておく。
     本書を読み、集団が怖い力を持っていることを意識できるようになったのでよかった。
     
     

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    投稿日:2023.11.19

  • kirakira30

    kirakira30

    他人事ではない、自分はそうならないと思っている人ほど必読!

    気を付けていないと、誰でも(私も含めて)渦中の人になり得る。
    服装をそろえたり、同じことをみんなで発したりって、日本にいると、日常のあちこちで実は経験している。運動会のチームTシャツ、制服に然り。号令による起立に然り。

    著者が実際に「体験学習」をして、学生からの振り返りを分析してみると、集団行動にのめり込む原因として、「集団の力の実感」「責任感の麻痺」「規範の変化」の3つが大いに関係していることが詳らかに。

    ファシズムは過去のことではなく、現代もヘイトスピーチなどと形を変えて、存在する。この闇に取り込まれないように、できることを考えたい。
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    投稿日:2023.01.06

  • bangarabingen

    bangarabingen

    平和ボケが危険なことを思い出させてくれる一冊。
    ナチスドイツの悪行は全てヒトラー1人に起因するのか?
    現代にファシズムが再来する可能性はないのか?

    題材が題材なだけに非常に気を使った文章なためややクドい印象もあるが、そんなに難しい本ではないので、気軽に読み始めていいと思う。

    中盤以降の授業の方法に関する記述は授業実施に際しては細心の注意が必要とのことで どうしても省けないのだと思うが、一般の読者は斜め読みでもいいかな、と思う。

    序盤から前半は全ての日本人に読んでほしい。
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    投稿日:2022.12.04

  • オレンジの人

    オレンジの人

    ファシズムを体験する授業の実践を紹介している。
    しかし、日本の義務教育の現場はファシズムの状態に近いようで既に馴染みがあるものだなと思った。

    投稿日:2022.11.23

  • にっしゃぁん

    にっしゃぁん

    誰にでも起こり得るという事が分かりやすく書かれている。今の時代にこそ、読んで集団暴走の可能性を理解しとくべきである

    投稿日:2022.04.23

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