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誰でもない / コミックエッセイ (2件のレビュー)
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総合評価:
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まっしべ
このレビューはネタバレを含みます
前作『リリースレッド』に見事にはまり、こちらも迷わず購入。 後半で一気にギアを入れてくる「意味がわかると怖い系」の短編がメインながら、「にゅ〜ちゃん」のようなただただ理不尽に怖いものから「喋りの神」のような一息つける作品まで様々。 やはり見所は表題「かい猫ミーに出会ったら」。 冒頭のプロローグから不穏さを漂わせつつも奇妙で優しく強い物語。 ミーのビジュアルがインパクト強いので、あの結末は意外であったが、そういった「普通はこう」という思い込みこそがハッとさせられるポイントなんだろうな。そういう意味では間の短編全てがミスリードに一役買っているとも言えるのかも。 ゆるっと連作的仕掛けも組み込まれ、前作世界観との繋がりも描かれる。このまま’誰でもないワールド’がどんどん広がってほしいな。 1刷 2021.8.7
投稿日:2021.08.07
nankado
独特の絵柄、Twitterで読者を拡げた作家の2冊目。「奇妙な話」系のショートストーリーが中心であるが、この作家さんの固有モチーフは「こうだと思っていたものが実は反対のものだった」というトリック。絵柄…に魅力があるし、めまぐるしく流れるTwitterのタイムラインではドキッとするのでバズりやすい作品なのだが、短編集として通読するともう少し物足りない。それぞれのストーリーの背景がやや使い捨てぎみであり、物語の魅力が「実は反対のものだった」という逆転のシカケに頼りすぎているような気もする。この作家さんの画で、しっかりした短編作家、たとえばアンブローズ・ビアスの短編などをグラフィック・ノベル化してみるとかなり面白いのではないだろうか。続きを読む
投稿日:2021.07.28
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