【感想】里山奇談 あわいの歳時記

coco, 日高トモキチ, 玉川数 / 角川文庫
(1件のレビュー)

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  • まいつき

    まいつき

    「たけくやしき」「憑物壺」「玉かんざし」の3篇が印象に残りました。
    中でも「憑物壺」かなぁ。呪物を扱う恐ろしさと、その存在を受け入れていたということが怖いです。各地の狐憑きの伝承とかは、「憑物壺」の話のような家の存在があったからなんでしょうね。
    そういえば、MASTER KEATONで狂犬病を利用した殺人事件の回ありましたね。思い出しました。あの話は、犯人の狂気が恐ろしかったですが、職業にしているという「憑物壺」は、理性があってのことなので、違う怖さです。
    狂気は理解できないけど、職業ということになると職務内容はともかく、仕事をする、という行為は理解できてしまうので。

    「たけくやしき」は漢字にすると「猛悔しき」とでもなるのかな。そういう言葉があるのならば、勉強不足ですみません。自分が大事にしていることだけど、生活のためにはどうしても後回しにしてしまっている現実。その罪悪感をついて、心の弱さ隙間につけこんでくる言葉を、否定できない不甲斐なさ、もどかしさ。
    そんな感情を吹っ飛ばしてくれたのは、守るべき存在でした。感謝です。

    遺された想いを昇華させることのできた「玉かんざし」。
    こういう話は、やはりいいです。理不尽に失ってしまった人生の心残りを、救ってあげることのできた話は、心に残ります。せめて、ささやかな安らぎを。
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    投稿日:2021.10.02

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