【感想】聞き書 緒方貞子回顧録

野林健, 納家政嗣 / 岩波書店
(14件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • ちょるる

    ちょるる

    学者からUNHCRからJICAなどさまざまな分野や組織で活躍した緒方貞子の卓越したリーダーシップ、行動力、そしてその根底にある信念がよくわかる。前例を打ち破り、最前線で進み続ける彼女の人生を読むと自然と胸が熱くなる。続きを読む

    投稿日:2024.04.24

  • Tomoki

    Tomoki

    このレビューはネタバレを含みます

    国連総会にて色んな国の人と知り合いになることが最も大事だったそう。他国の代表団と食事をして情報交換したり、面白そうな人を誘ってコーヒーを飲みに行ったり。知り合いを増やすことこそ熟練へのプロセスだと言い切る。
    緒方さんが高等弁務官に就いた91年は、多くの出来事があった年だった。湾岸戦争、スロベニア独立に始まるバルカン半島内の民族紛争、そしてソ連の解体。
    彼女はそれぞれの場面で現実的な判断を下してきた。原則にとらわれず、状況に応じた判断を下してきた。それでUNHCRの原則が変わっても、理念を達成するためなら、問題はない。

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    投稿日:2024.04.20

  • 星野 邦夫

    星野 邦夫

    国連難民高等弁務官として数々の功績を残してこられた緒方貞子さんの回顧録。その揺るぎない決断力と実行力にただただ舌を巻く。問題の真の所在を見極め、その解決のために既存のルールやしがらみにとらわれず、行動を起こしやり遂げる。どうしてここまで出来るのだろうか凡人の自分には考えが及ばない。出来ることならご存命のうちに講演など直接声を聞いてみたかったが、叶わぬ願いとなってしまったのでもっと書物で学びたい。

    以下、備忘しておきたい言葉。
    ・人の生命を守ることが一番大事なことで、そのことに従来の仕組みやルールがそぐわないならルールや仕組みを変えればよい。それが私の発想でした。
    ・見てしまったからには、何かをしないとならないでしょう?したくなるでしょう?理屈ではないのです。自分に何ができるのか。できることに限りはあるけれど、できることから始めよう。そう思ってずっと対応を試みてきました。
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    投稿日:2024.02.10

  • そうま

    そうま

    国連難民高等弁務官に64~73歳で勤められ功績多数。政治を研究し、国連に関わる仕事もされ、様々な積み重ねの果てに推薦される。
    人の命を守ることを目的に、組織の枠や慣例に捕らわれず何がベストか考え、実行され続けた方。
    これは◯◯の仕事、とか考えてしまいがちであるが、やった方が良いことは、ルールを変えて実行する。国連ルールを疑えるほど、一本通った筋の源泉を自分の中に持つにはどうすれば。。議論して多様な意見を取り入れることか。
    リアリスト。時間と成果を考えた時に、ルール化ではなく明文化しゆっくりコンセンサスを得ることがベストになり得る、特に国際社会では、という事例を初めて知った。
    人間の人権保障。時には、これまでタブー視される軍事介入も利用するとこも判断する力。使える物は何でも使う、の素晴らしい実例。
    ギャップ問題。恐怖からの自由と欠乏からの自由をシームレスに。現場で実感する課題か。現場のUNHCR, 開発のJICA どちらも変革してきた。現場第一主義と研究所の開設、両方実行のバランス感がすごい。。

    何かをやらないと、世界に出ないと、と、とても焦りを覚える。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.07

  • sasakiri2

    sasakiri2

    1927年生まれの緒方貞子、彼女が若い頃の話はだいたい勉強の話で、そこは自分も生まれてなかったしへーえという感じ。その後、国連での仕事を始めてからの話は、自分が小学校高学年くらいで、新聞のタイトルを読み始めて以降に、項目だけ知っていたことについての話だったので、特に近年の、ボスニアヘルツェゴヴィナ、ルワンダなど、リアルタイムで起きたことも概要が知れて興味深かった。自衛隊の派遣の話とか、どういう意味があるのか、はっきりした立場から見ることができてよかった。
    あと、テニスが好きで、現地からジュネーヴに帰ってすぐテニスしたり、眠れないということがない、寝るまえにジントニックを飲んでいつも、ぐっすり寝る、というのが凄いと思った。
    現地に行く時も、スカートにローヒールの靴、それに防弾チョッキ、という出立ち。それについて質問してほしかった。
    学究時代の話では、時々、こどもがまだ小さいからとか小さいので、な言葉が挟まれ、給料より子どもをみてくれる人に払うお金の方が多かった、とも。夫は仕事に理解もあり余裕もあったわけだがそれでも、やっぱりね。なにかひとつ、子供が小さいからとオファーを断ってた。しばらく年月がすぎて国連の仕事の話を受けたときも、子育ても介護もひと段落したから、と言っていた。
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    投稿日:2023.08.05

  • にょろりんちょ

    にょろりんちょ

    UNHCRの話は全体的に歴史の話のようで頭に入らず。世界史を勉強しないとな、と思った。JICAの組織改革の話が個人的には1番面白かった。

    投稿日:2023.04.24

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