【感想】自分で考える勇気 カント哲学入門

御子柴善之 / 岩波ジュニア新書
(19件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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8
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ブクログレビュー

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  • りりーちゃん

    りりーちゃん

    自分に向かって「自己の完全性」と「他人の幸福」を追求しているだろうかと問う。
    自分の中で1番しっくりきた。

    大学生どころか、素人の大人の入門としても大変ありがたい本だと思った。分かりやすい。「分かる」という意味につけても、「分ける」ことができるという話はそういうことかと膝を叩いてしまった。

    高校時代に倫理の授業を受け、その後もセンターでは倫理を選択するほど倫理が好きだった。中でも、カントの思想は当時から好きだった。ボランティアや人助けなど、理由などなくそれをしなければいけない。その考え方が潔すぎてカッコイイと思ってた。
    純粋理性批判を図書室で借りたけど難しすぎて挫折した。でも、今でも読みたい気持ちはある。
    そんな中でこの新書には本当に救われた。(永遠平和のためにを読んでたのも救いだった)

    カントの考えは理想論かもしれない。
    でもさ、理想に突き進んでく人間が一人くらいいてもいいじゃん。なんて、私は思った。
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    投稿日:2024.02.11

  • gakudaiprof

    gakudaiprof

    著者の名前が独特なので覚えていられるであろう。カントに関する本で最もわかりやすい本である。岩波ジュニア新書ではあるが、大学生向けの本として十分に読むに堪える本である。あるいはカントを読んで自分の考えを整理するためにもいいと思われる。小川のおすすめ本である。続きを読む

    投稿日:2022.11.29

  • ネウロ

    ネウロ

    このレビューはネタバレを含みます

    なぜ自分で考える「勇気」なのか。
    なぜ考えることに「勇気」が必要なのか。
    クリティカルシンキング
    『イドラに取り憑かれるな』(F・ベーコン)

    道徳的に生き、人間の内なる悪との闘いに勝たなければならない。

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    投稿日:2022.11.27

  • teshigawara

    teshigawara

    このレビューはネタバレを含みます

     大人になるとは自分を取り巻く文脈を十分に理解していることであり、大人としてよりよく生きるとは、その文脈のなかで自分が持っている役割をよりよく果たせることだ。こんなふうに言う「大人」もいるかもしれません。そうだなあ、と納得する人もいるでしょう。この世界に産み落とされ、なんらかの文脈(地域、文化、言語)で育ってきたのだから、この文脈のなかに留まるかぎり、学ぶべきは自分が属している文脈と自分の役割なのだ、と。
     他方、大人になるとは自分を取り巻く文脈から距離をとって自分自身で立ち、そうした文脈を配慮しつつも、自分を見失うことのない人だ。こんなふうに言う「大人」もいるかもしれません。大人と子どもの違いは「自立」しているかどうかに、はっきり見て取れると考えるからです。
     どちらの立場も一面的です。前者については、文脈そのものがおかしなこともあるのだから、そんな文脈のなかで役割を担うことなんてしたくない、とつぶやく人もいるでしょう。そういう人は、自分の生き方が文脈だけによって決められるものとは思わず、自分も文脈のよしあしを判定する立場に立てると思っています。もっと言えば、そいういう人のなかには、自分こそがよりよい文脈のはじまりとなれるし、なるべきだ、と思う人もいるかもしれません。後者についても、大人の自立などまぼろしではないか、という疑問がわいてきます。自立して生きるためには、一般的には、働くことが必要だし、働くためには職場が必要で、その職場に就職するとは、そこに役割を見つけることなのです。大人だってなんらかの文脈に属してそれに依存しているのです。

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    投稿日:2022.11.03

  • horinagaumezo

    horinagaumezo

    カントの哲学を通して、自分で考えることの勇気とそこに開かれる展望を説く。
    岩波ジュニア新書だが、大人が読んでも骨太で、かつ、批判3部作や『永遠平和のために』などの概要やつながりについてたいへんわかりやすい。
    人間として善く生きるために「自己の完全性」と「他人の幸福」をめざすべきというカントの考え方は、人生のヒントになると感じた。
    しかし、カントの「普遍的な道徳法則」や「最高善」のような考え方は、理解はできるけど納得はしがたい感がある。
    続きを読む

    投稿日:2022.08.03

  • 桜色の世界(sakurairoworld)

    桜色の世界(sakurairoworld)

    カントがどんなところに生まれ、環境や歴史、そして著者の背景や生活から始まるこの書。

    哲学とは「考える」そのものなんだと説いている。
    指示待ち、教えられたことだけ、そんな言葉が聞こえる現代。
    考えて照らし合わせ行動する実証する、カントの哲学から何かヒントがありそうだ。続きを読む

    投稿日:2022.07.06

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