【感想】超動く家にて

宮内悠介 / 創元SF文庫
(30件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
7
14
6
0
0

ブクログレビュー

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  • mich

    mich

    しょうもない(褒め言葉です)物語から、しっとりする物語まで、幅の広い作品が多く楽しめました。ちょっと期待しすぎた感じもありますが。。

    投稿日:2024.04.01

  • komatta22232223

    komatta22232223

    「盤上の敵」と「ヨハネスブルクの天使たち」を読んだことがあって宮内悠介ってガチSFかと思ってたらこんなんも書いてるのね。何となく昔の清水義範っぽさを感じたり。
    「トランジスタ技術の圧縮」一発目にコレ、そう言う本なのねと言う方向性伝わる。「世にも奇妙な物語」でやったって聞いたけど、コレ映像化したところで小説で読むのに加わるところあるんかな?
    「文学部のこと」変な子が排除されずに何となく受け入れられるとか文学部あるあるかと思って読んでたらどこ行くん?いや、オモロいけど。
    「アニマとエーファ」ロシアなり中国なりっぽい革命史小説にロボット作家、要素盛りだくさん。
    「エターナル・レガシー」「盤上の敵」があるから囲碁小説と思って構えて読んでたらキレイに外された。
    「夜間飛行」飛行機の操縦とかナビとかが実は機械ってのはありがちやけど、そこからクルクルひっくり返してくれて気持ちいい。
    「弥生の鯨」これも見た感じの舞台に何を乗せてんの?と言う不思議なシロモノ。
    「クローム再襲撃」元ネタがドンピシャで一番分かりやすい。いや、春樹ネタなんてそれこそ掃いて捨てるほどあるし、その山の中で抜けてるかと言うと微妙と言うか、この枠で抜けるってどうしたらええのか分からんのやけど。
    「星間野球」この本の中で一番ドタバタSF。星新一とか初期の筒井康隆とか懐かしい感じもありつつ。
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    投稿日:2024.03.10

  • 佐京

    佐京

    世にも奇妙な物語で気になったので読んでみた。完全に理解できたのがトラ技と今日泥棒くらいしかなかったし、トラ技すら映像で一回見てたから理解できただけなのかもしれない…なんか全体的に難しく感じた。
    でも読み進めていけばわからないなりにグッとくる部分もあったし文学部、アニマとエーファ、エターナルレガシー、エラリー・クイーン数が特に好きだなと思った。
    作者の文学やミステリーやAIへの愛情みたいなものを漠然と感じられて良かった。
    わからないなりに伝わってくるものがあったし、そこに感慨があったので好きなタイプの小説でした。私が頭良くて尚且つ色んなこと知ってたらもっと楽しめたかもな。
    クローム再襲撃が一番入り込めずに終わったけど春樹のパン屋履修したら何かわかったりするのかな…
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    投稿日:2024.01.17

  • 本江正茂

    本江正茂

    「宮内悠介バカSF短編集」とも呼ばれるらしい。その名に恥じぬ内容である。表紙の「メロスは激怒した」にやられて読み始め、一気に読んだ。ただのパスティーシュとも違う。多様なバカさがすばらしい。
    「クローム再襲撃」はタイトルがすべてといっていい。ギブスンにしてムラカミ。80年代が込み上げてくる。
    「トランジスタ技術の圧縮」も懐かしい。トラ技ではないが、私は往年のMacLife誌を圧縮していた。QuickTime技術が発表され、adobeが後にPhotoshopとなるDigitalDarkroomというアプリを出していた頃だ。アイロン派だった。やがて圧縮するまでもない薄さになっていったのは広告メディアの興亡史そのものだったろう。
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    投稿日:2024.01.03

  • 秋待

    秋待

     圧倒的巧さで書かれる、異常にクオリティの高い馬鹿作品、大好物です。同筆者の「盤上の夜」とのギャップが凄まじいですね。面白かった……!
     とりあえず表紙ページの「メロスは激怒した」のくだりだけで噴き出し、最後のあらすじも面白く、こういった本に出会うと作品のみならず作者本人まで好きになりますね。
     個人的なお気に入りは、ともに男たちの熱い真剣勝負が描かれる「トランジスタ技術の圧縮」と「星間野球」。こういう本格的に全力で馬鹿をやるお話、大好きです(笑) 「今日泥棒」のテンポのよい掛け合いや、「超動く家にて」のボケツッコミの応酬も最高でした。
     他の作品もそれぞれに独創性が光り、奇想天外さにぶっとんだり、想像が追いつかないながら勢いで読めてしまったりと、一冊で大満足の短編集でした。
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    投稿日:2023.12.23

  • ゆうこ

    ゆうこ

    11月にテレビで放映された『世にも奇妙な物語』の『トランジスタ技術の圧縮』が面白かったのでったので、原作を読んでみました。
    時は2036年。雑誌『トランジスタ技術』の広告ページを除いて圧縮する競技の最後の大会が開催された。『アイロン派』 (アイロンで背表紙の表紙を溶かして広告ページを取る派)関本のもとで修行した梶原は、『毟り派』(アイロンを使わずむしり取る派)の坂口と対戦する。
    もう、しょうもないネタなのに熱く、お約束の「こんな修行、何の役に立つ?」ネタあり、笑いっぱなしでした。

    16の短編があり、かぎ括弧で殺人事件が起こる世界など(かぎ括弧職人、山際の存在がいい)、設定が面白いものから、お父さんが楽しみにしている日めくりカレンダーを勝手にめくったのは誰だ、という日常の謎解きまであります。

    物語生成人形と少女の友情物語『アニマとエーファ』は、おふざけナシの心温まるお話。
    母国語の物語を聞くことの大切さ、物語生成人形が作った創作物は物語を作らせた人を映す鏡であること、など、考えさせられることがいっぱいでした。
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    投稿日:2023.12.22

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