【感想】書評の星座 紙プロ編 吉田豪のプロレス&格闘技本メッタ斬り1995-2004

吉田豪 / ホーム社
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 董卓

    董卓

    凄まじいボリュームと、吉田豪さんの知識に圧倒。。。この時代は格闘技、プロレス本の豊富な時期だったのだなぁ、と

    投稿日:2021.10.30

  • tosyokan175

    tosyokan175

    去年の「書評の星座 吉田豪の格闘技本メッタ斬り 2005-2019」から遡りの新刊「書評の星座 紙プロ編 吉田豪のプロレス&格闘技本メッタ斬り 1995-2004」。インディーズとか総合とか出て来て、新日、全日という大きなプロレスの氷山が解け始めて来て、なんだかプロレス大陸がシャーベット状になっていく9年間のプロレス本、格闘技本、怒濤の書評集です。1996年が新日の週プロ取材拒否で山本隆司が退社するタイミングで、プライドが生まれヒクソン高田戦が実現したのは1997年。大仁田が引退し荒井昌一がFMWの社長となったのが1995年、自死を選んだのが2002年、そしてミスター高橋の「流血の魔術 最強の演技」の出版が2001年と温暖化でメリメリと氷塊が割れていくようにプロレスを巡る幻想が崩壊していく時代の記憶が蘇ります。前著が、プロレスラー、格闘家の個人がバラバラになってしまった時代の記録なのに対して、こちらはまだ溶けきる前の業界を見取ることが出来ます。そういう意味では、自分は読んでいなかったけど「紙プロ」という存在は大きかったのかな、と思います。レスラーだけでなく、ライターがどんどん個人化して、その結果としての多数のプロレス本が生まれた様子が伝わってきます。たぶん、プロレス本を作るというビジネス、儲かったんだろうな、と。結果、格闘技ビジネスのインサイドに入っていく人とかも出てくる訳で。若かりし吉田豪の突っ込みはレスラーに対してではなく本の作り手に対しても容赦ないのが、読みどころ。それにしても1995-2004、2005−2019、計24年間、スタンス変えずにこれだけの本読んで来たことって凄い。あと、巻末のコラム「あの書評のその後①②③」も凄いです。独自の距離感と突っ込み、前著に引き続き著者の唯一無二な存在感に感じ入りました。続きを読む

    投稿日:2021.08.29

  • yujiogata

    yujiogata

    20210425
    これはボクの持論なのだが、つまらない人生を送っている輩は、原稿に己の近況なんか決して書いてはならないのである。自分のつまらなさを世間にアピールしてどうするつもりなのか。
    ボクが某誌に毎月近況を書いていたときには、近況を書くためにわざわざ行動をしていたものだ。「それだけの覚悟を持って近況を書け」と、近況にうるさいボクは言いたい。近況のためなら、新間ジュニアの膝蹴りだって受けてみせるだけの心意気が必要なのである。
    p.15(『B級レスラーってこんなやつ全集』大沼孝次&高円寺カス漬け軍団 書評)

    紙プロ本誌で上記の連載第一回を読んだときの衝撃はよく覚えている。びびった。たじろいだ。物を書くことに対する責任の重さを知るとともに、矜持を持って仕事をするライターさんってすごい職業なんだなあと思った。
    後で知ったのだけれど、すごいのはライターという職業ではなく吉田豪という人間だった。
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    投稿日:2021.05.05

  • りく

    りく

    おわりに に突然あらわれる○○○○に驚いた!
    ここで語られたであろう○○○。のあの頃トークこそ書籍化してほしい!!
    と、本筋からは遠く離れたが大変興味深かったので問題なし!

    若手の時に上に噛みついたことを自分が上になったら下に噛みつかれるレスラーのなんと多いことよ

    自分の考え方に確実にゴングのDNAが入っていることがわかってハッとした
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    投稿日:2021.04.15

  • block

    block

    90年代、Windows95が発売された頃から
    世間一般にもインターネットが浸透し始めたのだけど
    しばらくは料金が高かったし
    動画配信も今ほど気軽なものでなかったから
    プロレスブームでもあった当時
    想に依存して適当なことを書き飛ばすプロレス関連書籍は
    けっこう乱発された
    後に、ジョジョやエヴァの謎本で悪名を馳せた某ライターが
    この時期、プロレス本を多く出していたのだけど
    それに対する厳しいツッコミを展開して
    吉田豪は読者の支持を得た
    当時のプロレスファンには真剣に入れ込んでる人も多かったが
    ヤオガチ論に対してダブルスタンダードで臨むところはあったし
    またオウム事件のあと
    依存対象との適切な距離を探ろうとする風潮も強くあって
    ややデリケートな物言いになりますが
    こういう身も蓋もないプロレス書評が
    意外とすんなり受け入れられていた印象はある

    90年代の吉田豪は
    ごっちゃん体質の某関係者に対しては
    常に微妙な態度をとっていたような記憶がある
    観察対象としては面白いけども
    マスコミとしては否定するしかない感じで
    そういう人であるならば
    紙プロRとPRIDEの癒着に巻き込まれそうになったところで
    撤退するのも無理はなかった
    「紙のプロレス」は昔から
    オウム真理教のパロディを意識的にやっていた雑誌なんだけど
    中村カタブツ君へのシバキやプロレス激本との抗争を経て
    いつしかそれが
    「ネタからベタへ」変わってしまっていたようにも見えた
    その後も、適度な緩さを保ちつつ
    基本的には良心的な記事の多い雑誌だったが
    まあ、あの頃の感じを
    今になって思い返すのも面白いかもしれない
    「王にも道化にもなりたい欲望」が表面化した時代だった
    続きを読む

    投稿日:2021.03.22

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