【感想】安いニッポン 「価格」が示す停滞

中藤 玲 / 日経プレミアシリーズ
(116件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
36
41
31
6
0

ブクログレビュー

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  • kazubook21613

    kazubook21613

    コロナ流行期に出版された本書だが、その後「安いニッポン」で示された状況は、さらに悪化しているようにも思える。

    値上げラッシュに見舞われているここ2年だし、今春闘では空前の賃上げも実現したようだが、多くの国民の実感的には生活が豊かになった実感はあるのだろうか。それどころか、円安にともなう負の側面ばかりが目立つようになってきている。

    このまま日本は沈没するのか、それとも活力を取り戻し再浮上できるのか瀬戸際に立たされていると思う。

    本書で示された状況を回避するには、かなりのパワーが必要なのは間違いない.本書でもさまざまな提言がなされている。

    私はそろそろ高齢者と呼ばれる世代だが、個人的には、困窮している若年世代からもうこれ以上、社会保障給付の為の負担を増やすべきでないと思う。本当に困っている人への保証はそれとはまた別問題なのではなかろうか。

    現役世代が生き生きと働き、子育てをできる社会を作っていかないと、人口問題も解消できないし日本の成長はないようにな思う。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.28

  • ユイト

    ユイト

    今の日本が置かれた状況を、多数の専門家を交えて多角的に捉えた良書。マクロ経済的な視点が多く、私には難解な表現が散見されたが、全体として身近な話題(ダイソー・ニセコ等)を使って帰納的に説明されているので飽きずに読み進められた。続きを読む

    投稿日:2024.03.24

  • しんがみ

    しんがみ

    3年前のコロナの頃出版された本。今や日本のGDPはドイツにも抜かれて、香港のディズニーランドが価格も上がっていますから、この本の著者が予測していたよりも急速に、この3年で日本が安くなっているのが分かります。私が考えなくてはいけないのは、子どもたちはそんな日本で過ごすしかないので、どう学力を身に付けさせて日本国外で通用する人間に育てるかということだな、と思いました。続きを読む

    投稿日:2024.03.24

  • Teddy

    Teddy

    日経関係のサイトでよく取り上げられていたので、気になって買ってあった本。
    去年、上海から日本の帰ってきて思った実感。確かに、物価は上がっているけど、世界基準で見ると相対的に安い。
    給与水準変わらない上に、円安でとどめ。
    消費者としてはありがたい面もあるけれど、国としてはやばいよね。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.04

  • hisa

    hisa

    はじめに 日本の「安さ」を直視する
    第1章 ディズニーもダイソーも 世界最安値水準
    物価の安い国
    1 世界で最も安い「夢の国」
    2 「100均」なのは日本だけ
    3 回転寿司も日本が最安
    4 バブル世代のたそがれ
    5 なぜこれほど安いのか
    6 スーパーの店頭から見える価格下落
    7 読者が思う安い「ニッポン」
    インタビュー
    許斐潤
    渡辺努
    田中邦彦
    第2章 年収1400万円は「低所得」?
    人材の安い国
    1 サンフランシスコ vs 港区
    2 労働生産性が主要先進国で最下位の背景
    3 人手不足 が崩す年功序列
    4 初任給やIT報酬も低い
    5 インドで人材を採用できない
    6 横並びの賃上げ交渉
    7 「ボイス」を上げない日本人
    海外ではアジアも含めてほとんどの企業が成果に応じて処遇する「ジョブ型雇用」のため、「自分のキャリアは自分で作る」という文化的な背景がある。
    8 ジョブ型で全て解決?
    「ロール型雇用」も一考を/真の「豊かさ」とはー「やりがい」や「余暇」への満足度も低い
    リンクトンが「人生で成功するために重要なもの」22ヵ国の3万人以上に聞いたところ、日本も含めた 世界共通の首位は「一生懸命働く」だった。世界では次いで「変化を喜んで 許容すること」や「人脈」などが並ぶ。
    だが日本だけ、2位は「運」だったのだ。
    インタビュー
    中村天江
    村上臣
    外国人は「自分のキャリアは自分で築く」のが 主流
    個人も会社任せにせず、自分の価値を高め続けることが重要だ。自分のキャリアは自分でしか作れない
    神津里季生
    第3章 「買われる」ニッポン
    外貨マネー流入の先に
    1 ニセコが買われる
    2 技術が買われる
    3 崩れる日本のお家芸「アニメ」
    4 Netflixの制作費はNHKの5倍
    5 最新の「外国人街」事情に学ぶ
    第4章 安いニッポンの未来
    コロナ後の世界はどうなるか
    1 インバウンド バブルのその後
    2 ホテルに見る「二重価格」
    3 「高いニッポン?」携帯料金への値下げ圧力
    4 水産会社の憂鬱
    5 「安い」ことによる弊害
    6 コロナに日本の「安さ」は変わるのか
    7 国 企業 個人 はどうすべきか
    インタビュー
    池見賢
    伊藤隆敏
    永濱利廣
    八代尚宏
    河野龍太郎
    あとがき
    続きを読む

    投稿日:2024.01.18

  • moto

    moto

    詳細に書かれている。
    日本の医療、教育費は高品質で安い。不動産も安い。ぜんぶ買われていくということが、詳細に描かれております。

    投稿日:2023.11.09

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