【感想】消失の惑星【ほし】

ジュリア フィリップス, 井上 里 / 早川書房
(35件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
12
13
4
0
1

ブクログレビュー

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  • ya

    ya

    言い回しや表現が素晴らしかった。訳者によるものか作者によるものか不明だが。
    カムチャッカ先住民とロシア人、女性と男性、田舎と都会。排他的な差別が描かれていた。
    様々な女性のオムニバスのような形で話が進み、それぞれが抱えている孤独がうまく表現されていた。続きを読む

    投稿日:2023.12.15

  • ダール

    ダール

    誘拐事件の解決ドラマと思いきや、事件が起こった町で生きる人々の話

    ソ連時代と現在の世代間の分断、先住民族と白人との分断

    とても作者が同年代と思えないほど、語り手一人ひとりの生活が丹念に描かれている

    投稿日:2023.10.10

  • ᰔᩚ

    ᰔᩚ

    このレビューはネタバレを含みます

    小説を読んでこんなに心が痛むのははじめてだった。ある意味ではハッピーエンド的な終わり方かもしれないけれど、リリヤ、ソフィヤ、アリョーナその後のことを考えるとまた苦しくなる。3人の母親だってきっと手放しには幸せを謳歌できない。犯罪の被害に遭うこと、そのことで残る痛みまで想像させる。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.06.17

  • kemukemu

    kemukemu

    去り際に振り返る女性の顔は半分見えない。
    こちらを向いた悲しそうな目、
    向こう側の目は何を見ているのか……。

    モノクロのカバーの絵が雰囲気をすでに物語っている。

    カムチャツカ半島、シベリア極東部から突如として南へ飛び出しオホーツク海とベーリング海に囲まれた北の果ての半島。
    作者はアメリカ人。よそ者としてカムチャツカ半島に住み、この本を書いた。

    先住民族とロシア人。
    登場人物の職業(勤め先)は、先住民族が行う狩猟やトナカイの牧畜以外には、警察、火山研究所、海洋研究所、看護師、教師など。
    どこか無理のある人工的な生活圏。

    二人の少女が行方不明になった時から1年。
    そこに住む女性たちの悲しみ、痛みは、軋むようにして漂っている。
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    投稿日:2023.05.27

  • swann

    swann

    このレビューはネタバレを含みます

    良い点。題材にしている部分が面白い。ロシアの半島が舞台で、民族差別や性差別があり、それといなくなった姉妹に対する周りのリアクションを描く、という目線が面白い。

    悪い点。デビュー作なので、少し何を書いているか分かりづらい部分はあった。また、登場人物が年寄りは小言が多く、男は下品かアホで、女はそれなりに聡明で自立しているみたいな感じで、幅が少なかった。それもあり、少し途中でダレていた。

    ”異常”といい、こういう作品のスタイルが流行っているのかな。何か事件があって、それを囲む複数の人間の人生を描く的な。

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    投稿日:2023.04.15

  • 茶山

    茶山

    家族や隣人、社会に対するささやかな不満、不安、疑惑など、日常生活を快適に送るにはあまり直視したくないネガティブな感情を、ナイフで抉るように真正面から几帳面にほじくり返した作品。
    みんな同じことにイライラしているんだな、しょうがないな、とっとと諦めたほうがいいのかな、と変な意味で救われたような、そんな読後感。「この心理描写がすごい」大賞。続きを読む

    投稿日:2023.04.02

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