【感想】母性（新潮文庫）

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湊かなえの本の中で一番心を抉られた作品といえばコレ。


何を持って「毒親」とし、何を持って「良親」とするのか。母から見た娘と、娘本人。娘から見た母と、母本人。それらは同一人物な筈なのに、果たして本当に同じなのか。

どちらも精神が不安定で、どちらも自己中心的で、どちらも被害者意識が強く、どちらも自己愛が凄まじかった。どちらも「母の求める娘になる私」が大好きなのだ。


短期間で再読しようとは思わないほどキツいが、また時間が空いたら読み返そうと思う。

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前回から読書ノートをとろうと張り切っていましたが、、、
書く間もなく、、、
母と娘の書記を追っていくストーリーの、嫌な事嫌な事。。。
母の執着というか粘着な歪んだ愛情や、義母の嫌味な感じなど、、、
流石すぎるイヤミスの女王様（笑）
とても読んでていやーな気分になったと思いきや、最後は重たくもなく綺麗にまとまり。

うーん！！！
流石です湊かなえ先生( ◠‿◠ )

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途中から出てきたある教師を男性だと思っていた。最後まで誰かわからなかったが、最終章でストーンと腑に落ちた。
母の手記と娘の回想は異なる点があり、人の思い出はいいように作り変えられる事もよくわかった気がした。
娘、さやかが幸せになって良かった。

私は母親になれているのか。私自身も自分の母が好きだ。母のような強さはないけれど、私らしく。

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家族って難しい

久々に本読んだのにあっという間に読んじゃった、湊かなえさんすごい！
どんどん繋がっていくストーリーの進め方がすごく好き！
名前が最後の方まで出てこないところも入り込めるポイントだったのかな

母性を持つ女と持たない女
母が好きすぎて、ずっと娘でいたいあまり内なる母性を消してしまっているルミ子のことも、単純に母性を持って接していたから同じように清佳のことを愛能う限り育てなさいといったルミ子の母も、ルミ子に愛されたいと願う清佳の気持ちも全部共感できる部分があった

全員の気持ちが一方通行というか、全く向き合ってなかったのがしんどかった
お互いの視点からの話だから読者の私は行動の意図が全てわかるのに当人同士は伝わってないのが辛い、お互いすごく思い合っていたのに
言葉に出して伝えることの重要性を改めて感じる

まだ自分自身に子供がいないからかな？
清佳の気持ちに凄く共感できた
もっと見てほしい、褒めて欲しい、認めて欲しい、触って欲しいって思ってしまう
愛なんてエゴとエゴのぶつかり合いって言葉がしっくりきました

学生運動をする人の意図が今まで全く理解出来なかったけど、清佳と同じように腑に落ちた気がする、というか自分もその素質あるのかもって感じた
誰にもぶつけられない気持ちを関係のない場所で声を上げることで発散してるのかなって
誰に話しても絶対解決できないし困らせちゃう話題だけど、もやもやする自身の気持ちを誰かに吐き出したい時あります

清佳は正しいことを恐れず言えていたから、子供にも言葉でたくさん愛を伝えるだろうな〜って思います、私もそんな母になりたいなあ

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