【感想】赤いモレスキンの女

アントワーヌ・ローラン, 吉田洋之 / 新潮クレスト・ブックス
(74件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
22
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21
2
0

ブクログレビュー

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  • ふわり

    ふわり

    裏表紙に書いている「大人のためのおとぎ話」というフレーズがぴったりな作品。

    深夜の帰宅途中に、一人の女性がハンドバックを盗まれるところから物語は始まります。
    後日、偶然にもその盗まれたハンドバックを拾った書店主の男性が、バックの中身のわずかな情報の中から持ち主を探し出し、次第に不思議な恋に落ちていく。

    ざっくり紹介するとこんな感じです。
    読んでる途中で、ん?この男性ちょっと怖くないか?と思うところもあったんですけど、最後まで読むとその違和感もなくなって綺麗におさまりました。

    英国王室カミラ夫人がコロナ禍で
    「大切な人から隔離されたとき、人は読書に癒やしを求める」
    という言葉を添えて
    「正真正銘の本好きが選んだ一風変わったブックリスト」の九冊を選び、その中の一冊が本書のようです。
    アントワーヌ・ローランの次の作品が楽しみです。
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    投稿日:2024.03.24

  • ゆつ

    ゆつ

    パリのおしゃれな街並みの中で繰り広げられるロマンチックな物語。

    実際にあったら…なんて野暮なことは考えず
    「大人のおとぎ話」として楽しみたい1冊でした。

    投稿日:2024.03.09

  • ひちゃこ

    ひちゃこ

    このレビューはネタバレを含みます

    パリの書店主ローランは、ごみ箱の上に置かれていた女物のハンドバッグを拾う。中身はパトリック・モディアノのサイン本と香水瓶、クリーニング屋の伝票と、そして文章が綴られた赤いモレスキンの手帳――そのわずかな手がかりを頼りに落とし主を探し始めるが…。

    とてもロマンチックな話でした!
    ハンドバッグを強盗された女性は意識不明、それを知らないローランは拾ったバッグの中身のわずかな手がかりを元に、顔も名前も知らない持ち主を探し始める…という話。そして同時に会ってもいない持ち主の女性にどんどん惹かれていくという(笑)

    わずかな手がかりからちょっとずつ持ち主に近づいていって、ついにおうちまで行ったときにはドキドキして先を読む手を止められませんでした。
    しかも、もうすぐ会えるかも!? というところで、ローランが去ってしまうすれ違いっぷりがもう…!

    持ち主のロールが目覚めてからは、今度はバッグを届けてくれた人(ローラン)を探すターン。くるっと立場が逆転してしまうのが面白いです。しかもローランはあんまり手がかりを残してくれてないし(笑)
    何とかローランが勤めている書店を見つけ出して、声を掛けたときのやり取りが最高にロマンチックで好きです。書店ならではの出会いですね(笑)
    しかも顔を合わせるのは初めてなのに、すでにお互いのことは知っているという…これを運命と言わずして何というか…!

    拾ったバッグを届ける話なのに、持ち主を探すところはミステリー、出会うところはラブロマンス、と1冊で2度おいしい物語でした。
    表紙も素敵なので、ぜひ部屋に飾っておきたい本ですね。

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    投稿日:2023.09.22

  • 鷽

    このレビューはネタバレを含みます

    フランス、パリ。行ったことのない国なのにも関わらず、すごくフランスっぽいなあと感じてしまった。とにかくロマンチック。
    現実でこんなことが起きたら、自分であれば恐怖でしかないし、他人に自分を覗かれる、部屋だけでなく思考までとなるといよいよ気持ち悪くないのかと考えてしまうな。
    でもこれは小説だから。フィクションだからと分かっていれば何も問題はない。恋愛ドラマを観てこんなことが起こるわけがないし、こんなふうには考えないというのと一緒だ。

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    投稿日:2023.07.26

  • もち

    もち

    このレビューはネタバレを含みます

    内面から相手を好きになる恋は綺麗で美しく感じる。

    「人はどうしたら他人の人生からいとも簡単に姿を消すことができるのだろう。それはたぶん他人の人生に入り込むのと同じくらい簡単なことなのだ。偶然に交わされた言葉、それが関係の始まり。偶然に交わされた言葉、それが関係の終わり。」

    ローランとロールが実際に出会わず悲恋に終わる結末を無意識に望んでしまった。全てがお洒落だし、ハッピーエンドだし、少し捻くれ者私には物足りなかったのかも…笑

    ロールの箇条書きの手帳、愛おしく感じたし、新しいノートを取り出して日記を書きたくなった

    面白かったので他の作品も読んでみたい

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    投稿日:2023.04.28

  • まり

    まり

    一見読み出す前は、読みずらいのかと思っていたが、非常に読みやすく面白かった。
    ローラン視点の場面、ロールの場面、ウィリアムの場面など、コロコロと変わっていく場面展開。
    最初はどっちがどっちだ?とも思ったが、読み進めて行くとリズム良く飽きづらく良かった。
    フランスの部屋や街並みを想像できる表現と2人の繊細な心の惹きが上手く表現されていたと思う。

    今フランスで読めて読み終えてより、楽しめた。
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    投稿日:2023.03.25

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