【感想】ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミア ILLEGALS- 11

古橋秀之, 別天荒人, 堀越耕平 / 少年ジャンプ+
(1件のレビュー)

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  • 架空

    架空

    物語の序盤から暗躍した狡獪なヴィランである6号の去り際の呪詛を、初読時は軽く流していた。無辜の少女を苦しめ利用し、命までもを浮薄に玩ぶ存在が何を一端に夢だの願いだののたまえたものだと呆れ果てる思いだった。当人は以上で悲惨な境遇から抜け出すため必死で懸命だったのだということも、理解し切ったつもりでいてなおそう思った。ありふれた逆恨みに過ぎないと。

    だが再読時、自分の読みは浅はかだったと気づいた。6号は、あのとき自分の野心を妨害した者であれば誰であれ呪ったというわけではない。それが(たとえばソーガではなく)ほかならぬ「コーイチ」だったからこそ、あれほどまで怒り猛ったのだ。徹頭徹尾6号に一切の興味関心を抱かない、敵と認定して排除するという職業ヒーロー的な思考も働かない、ポップのことが優先……ゆえに6号のことなど「どうでもいい」善性に溢れ前途もある「幸福な一般人」が「そうと知らぬ間に」6号の計画をズタボロにしたということが、あの激怒の源なのだ。夢の潰え方にも種類があり、その中には深刻な憤怒を呼び覚ますものもあるということなのだろう。

    夢を持ちゼロから計画を立てるのはいつも悪の組織の方で、ヒーローはただそれを邪魔するだけ、という揶揄がある。人の夢を(その心や命ごと)踏みにじってきたのは6号の方なのは間違いないが「人の夢を折る」とはどういうことなのかについて、もう少し認識を深めたい。
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    投稿日:2021.01.12

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