【感想】下町はなぜ人を惹きつけるのか?~「懐かしさ」の正体~

三浦展 / 光文社新書
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 有井 努 Tsutomu Arii

    有井 努 Tsutomu Arii

    そもそも下町はどの地域を指しているのでしょ
    うか?から本書は始まります。

    表紙にもなっている葛飾・柴又?でもそこより
    ずっと都心寄りの浅草辺りも下町を言われてい
    ますし、と考えてみれば下町と聞いてイメージ
    する場所は人それぞれなのです。

    それもそのはず、下町は時代とともに移動して
    きたからなのです。

    古くは関東大震災で家屋を失った人々が郊外で
    移動したり、戦災によって焼け出された家族が
    移り住んだりと、時期と理由は様々です。

    そして農業から工業化への発展に伴って、工場
    の周りに人が移動してくるのも下町化です。

    現在はこれらの工場跡地にマンションが建てら
    れているのです。

    要するに下町は日本という国の都市部の移り変
    わりを凝縮しているのです。

    ゆえに誰にとっても「あの頃」を体現、回顧で
    きる場所が下町なのです。それが人を惹きつけ
    る理由とされています。

    しかしものすごいスピードで開発され続けてい
    る下町。表紙の柴又駅前も様変わりです。

    まさに「今しかない」と思わされる一冊です。
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    投稿日:2022.01.23

  • tagutti

    tagutti

    このレビューはネタバレを含みます

    <目次>
    序章   東京の下町には4つの段階がある
    第1章  第一下町~日本橋・神田・京橋
      中央区
      佃島・月島
      神田
      三崎町
    第2章  第二下町~浅草・下谷・芝
      台東区
      佐竹
      芝
    第3章  第三下町~深川・墨田・荒川
      深川
      墨田区
      荒川区
     
    第4章  第四下町~北・足立・江戸川・葛飾
      北区
      足立区
      江戸川区 
      葛飾区

    <内容>
    いわゆる「下町」と称される地域は、江戸時代からの下町ではなく(これは神田、芝あたり)、近代化の過程で貧民が住み、それがどんどん郊外に押し出されて、そのあとが「下町」と呼ばれるようになったことを、丹念に調べている。三浦さんのコツコツと調べた東京論はなかなか面白い。
      

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    投稿日:2020.12.02

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