【感想】クロカネの道をゆく

江上剛 / PHP文芸文庫
(3件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • matsunokaori

    matsunokaori

    長州ファイブの一人、井上勝の物語。明治の英傑、伊藤博文は有名だが、鉄道技術の導入に生涯を賭けた井上勝の情熱が伺える良書。
    JRに乗った時に、また旅に出た時に、先達の偉大さを実感する。

    投稿日:2023.01.21

  • dysm3636

    dysm3636

    幕末「長洲ファイブ」の一人でありながら、伊藤博文らとは別の道を歩んだ井上勝の生涯を描く感動の長編小説。国禁を犯して渡英した伊藤博文、井上馨、山尾庸三、遠藤謹助、らと共に「長洲ファイブ」と呼ばれ、「日本鉄道の父」と呼ばれた弥吉(井上勝)という魂の技術者の物語。続きを読む

    投稿日:2020.11.09

  • DJ Charlie

    DJ Charlie

    「クロカネ」と言われると、一瞬首を傾げるのだが…「クロカネ」とは「鉄」を指す表現だ。従って「クロカネの道」と言えば「鉄道」に他ならない…そんなことを想いながら手にした一冊だが、なるほど「鉄道の父」と呼ばれた人物に脚光を当てている。
    幕末期の毛利家は、「密航」という形になってしまうが、密かに5人の若者を英国へ留学させていた。「長州ファイブ」等と呼ばれる場合も在るようだが…
    本作の主人公は、この「長州ファイブ」の1人である、極若い頃は野村弥吉を名乗った井上勝である。
    井上勝は、佐賀の江藤新平の著作に感激し、御本人と会って話し合うことを望み、長崎視察という機会を掴んで佐賀を訪ねた。江藤新平が面白いモノを見せてくれるという。それは、ロシア使節が持ち込んだ土産に在ったモノを手本に、熱心に新技術を研究していた佐賀で制作したという鉄道模型のデモ走行であった。模型だが、燃料を燃やして蒸気で動く機関車が設えられ、庭に用意した軌道を模型列車が走った。井上勝は「クロカネの道」というモノに魅せられた。
    こういう挿話が語られるプロローグから本作の物語は起こる。
    幕末期の不穏な情勢下、井上勝を含む5人がはるかなロンドンへ旅立つまで、その旅路とロンドンでの暮らしが前半だ。
    後半になると、井上勝は明治政府で鉄道の開設、敷設、路線網の整備に邁進するのだが、そういう様子が綴られる。
    好き人達との出会いを重ね、持ち前の“熱血”で、学んだことを活かして行こうと奮戦する井上勝の様子は非常に好い。そして、鉄道網が順次拡がった経過に関する事柄も興味深い。
    何か「“力”が貰えそう…」な感の物語だった。そして、身近で便利な鉄道というモノの礎が「こういう熱い男」の努力で築かれたということにも触れ、何やら嬉しい気分になる。御薦めだ!
    続きを読む

    投稿日:2020.07.29

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