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芥川竜之介 / 岩波文庫 (42件のレビュー)
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たいようさん
読んでいて、書き手の顔が浮かんでこない。僕にとって、そういう感覚を覚える作家はそう多くない。第三者に語らせるという、表面上の技巧の話ではない。作者と関係の無い場所で起こった出来事を、作者と関係のない人…が記述したものを読んでいる感覚。しかし、どの作品も無駄がない。何故、これ程読みやすいのか。読み手が、敢えて文章の意図を汲み取ろうとせずとも、文字を追っているだけで、流れるように物語が進んで行く。今回は軽く読みさらってしまったので、今後、精読を重ねたい。続きを読む
投稿日:2024.04.03
紗井谷
このレビューはネタバレを含みます
現代でもありそうな作風で一番面白かった『邪宗門』ですが、何故そこで終わるのですかね、芥川先生。未完に終わった作品の中で最も後味の悪い作品でした。
投稿日:2023.05.06
涼
地獄変 お猿の存在が印象的でした。鬼気迫る文章に魅了されました。 語り手の信頼できなさも面白かったです。 藪の中 感情による脚色が施された証言によって生じる不透明さが不気味でした。
投稿日:2023.03.06
G. S.
北村薫『六の宮の姫君』は、この文庫版収録の同名作の執筆意図を解きほぐす、という構成だったので予習のつもりで読了。 古典を古典として描かない、通時的な人間観と言いますか。当然ながら今でも読むに堪える作品…ばかりでした。続きを読む
投稿日:2023.02.28
5757274
正直、前半の『運』『道祖問答』はあまりおもしろくなく、妙に説教臭さばかり鼻についた。『袈裟と盛遠』に至っては全く意味がわからない。 次の『地獄変』は伊藤整などの小説評論や近代文学の概括によく出てくるの…で期待しつつ、流石にちょっと面白いなと思ったが、その続編みたいな入り方で始まった『邪宗門」の前半はまた退屈になり、後半になって盛り上がってきたところでこの作品は中絶。 『龍』『往生絵巻』とまた説教臭いのが続き、買ったのを少し後悔し始めながら『好色』を読み始めると、平中が侍従のとこに忍び込む夜の情景がやたらにリアルで、文字通り実際にみるようだったことで急に感動を覚え、『藪の中』は少し狐に摘まれたような感じで終わり、読み返そうか、いやでもあと一息でもうこの本も終わりだからと振り返りたい気持ちを断ち切って『六の宮の姫君』を読み切って少し切なくなり、『二人小町』で爆笑した。黄泉の使の間抜け加減と小野小町、玉造小町の女子会ノリが強烈だった。続きを読む
投稿日:2023.01.21
yoneco
地獄変の屏風絵をえがくために娘に火をかける異常の天才絵師を描いた『地獄変』、映画『羅生門』で一躍世界に名を馳せた『薮の中』など表題作のほかに『運』『道祖問答』『袈裟と盛遠』『竜』『往生絵巻』『六の宮の…姫君』『二人小町』を収める。王朝物とよばれるこれらの作で、芥川(1892‐1927)は古い物語の中の人物を見事に近代に蘇らせた。続きを読む
投稿日:2022.07.30
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