【感想】キャプテン・フューチャー最初の事件

アレン・スティール, 中村融 / 創元SF文庫
(13件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • izumowol

    izumowol

    このレビューはネタバレを含みます

    タイトルからハミルトンによる物語の隙間を埋めるような試みだと勝手に思っていたのだが、その実完全なリブート作品であった。フューチャーメンの活躍が足りない感じがするのに二匹のペットまで登場するなど、少しバランスが悪いとは思うのだが、これはこれであり。なかなかの上出来で、キャプテン・フューチャーとして素直に楽しむことが出来た。「おいらは淋しいスペースマン」の歌詞には涙したよ。

    ただやっぱり原典を読んだからこそのこのリブートだとは思うので、これから読む人は必ずオリジナルを読んでから手にして貰いたい、と私は強く思うのであった。

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    投稿日:2024.04.08

  • kemukemu

    kemukemu

    冒険小説は無条件に楽しい。

    スペース・オペラの大家エドモンド・ハミルトンの代表作〈キャプテン・フューチャー シリーズ〉は、1940年代に刊行された。

    これはその始まりの物語を2017年に完全リブート。

    悪人に両親を殺された遺児が、その存在を隠したまま特殊な才能の仲間に育てられ、やがて、自分の生い立ちを知り、世界を知り、恋をして、成長していく。

    まるで、アメコミヒーロー誕生の王道を行く。

    月でも、江戸でも、アメリカ西部でも。
    悪を憎み正義を貫く。
    さぁ、冒険が始まる。
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    投稿日:2023.11.25

  • bookmania1105

    bookmania1105

    リブート作品としては問題なく、素晴らしいと思うがストーリーが詰まらない(涙)
    何が詰まらないかと言うと、都合が良すぎる(笑)
    主席閣下の暗殺を未然に防げた事も、その後エズラやジョオンに信頼される過程においても、明確な理由も無く、なんとなく信頼されたり、はたまた悪党の首領たるウル・クォルンが、何故か勝手にシンパシーを感じて、簡単に仲間になってくれると思い込んだり、登場人物が敵も味方もキャプテンにとても好意的だと思う。
    その所為で、キャプテンがとても頼りない人に見える。
    まぁ、これから経験を積んで強く賢くなると言う設定なんだろうと思う。
    だからmキャプテンが一人前になるまでは、周りの人達が気を使わないと、こんな半人前のヒーローなんて普通なら直ぐにお陀仏だよな(笑)
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    投稿日:2023.04.26

  • とうべえちゃん

    とうべえちゃん

    このレビューはネタバレを含みます

    キャプテン・フューチャーは如何にして誕生したのか。原点回帰の作品。エドモンド・ハミルトン作、野田昌宏訳を読み耽ったSF小僧にはたまらない作品と言える。本作に登場するフューチャーメンはもちろん、敵役も現れて、今後の展開を期倒させる「始まり」の一作。
    原作ではスペースオペラのヒーローとして現れたが今回はその初っ端。ここから始まり彼は英雄になるという感じ。
    ただ原作では違和感を感じなかったフューチャーメンと彼に保育されたカーティスだったが、本作ではその関係が通常ではなく、結果としてカーティスの人格形成への影響がどうなるのか…という点も見どころの一つになってる気がする。続刊が期待される。

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    投稿日:2023.03.06

  • 黒い☆安息日

    黒い☆安息日

    このレビューはネタバレを含みます

    かの名作、キャプテンフューチャーのリブートシリーズ。思い出せば、オリジナルの翻訳版は高校時代にキャプテンフューチャー大ファンの友人から絶賛にお勧めされて読んだのが最初。その後創元推理文庫で再版された版は全館購入し、自分が読んだ後、娘も読み継ぎ…と一家あげてのお付き合い的なファンなのである。

    このリブートのイメージは、バットマンの映画化という感じ。良くも悪くも戦前のパルプ雑誌スペースオペラだった原作を、21世紀の今に合うテイストに再構築しつつ、原作の持ち味もできるだけ引き継いでいるのが楽しい。太陽系人類の設定や、そもそもキャプテンフューチャーの名前の由来、コルボやクォルンとの因縁まで上手く処理したなぁ…と思った。

    良くも悪くも野田翻訳のクセだった、江戸っ子べらんめえ口調もかなり薄口にされていて一安心。あれはあれで良いのだが、21世紀に「てめえ、こちとら…」な宇宙のヒーローなんてちょっとなぁ…だったから(笑

    作者あとがきにあった、「日本アニメ版はなかったことにした」って表記は少々さみしかったが、理由まで読むとなるほどなぁ…と納得。NHK作品であっても、やはりあの時代は「テレビ漫画」の壁は分厚かったってことだろうな。

    アメリカ本国ではシリーズ物として刊行されているようである、創元社には根気よく翻訳発売をしてもらえるよう期待したい。この時代にこの設定のキャプテンフューチャーが読めるのは幸せである。

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    投稿日:2021.10.06

  • 網代屋ウメ

    網代屋ウメ

    このレビューはネタバレを含みます

    一年以上かかってようやく読み終えた!こんなに時間がかかったのには理由があるがそれはあと。
    「カーティス・ニュートン」が「キャプテン・フューチャー」になるまでの話を描いたリブート版。リブートって便利な言葉で、以前に発表された作品の設定などが古びてきたから、現代の技術や考え方を織り込んで設定を組み立て直して書き直したよ、ってなこと。その割には本作に登場するプラズマ・トロイド銃からは「輪っかの」光線が出るようだし、エズラはウイスキーと葉巻をやっているようだし、原作を踏襲しすぎでしょとちょっと笑ってしまう。好きだけど。

    訳者あとがきで、母親の名前を「エレーヌ」ではなく「エレイン」とした、違和感を覚える方もいるだろうが云々と書かれているが、違和感はそこじゃない!!とツッコミを入れた日本の読者はいないのか。「カーティス・ニュートン」のことを登場人物ほぼ全員が「カート」と呼んでいるじゃないか!
    いや、原作英語版では知りませんよ、でも日本語版、野田昌宏さんの訳では「カーティス」でしょ。そこは?そこは理由があるの?ないの?
    …という点に引っかかりまくって、途中(しかも割と最初の段階で)読むのを止めてしまった。まあ結果としては楽しく読み終わったからよし。

    あとがきによると本書は続編が用意されているとなっているが、刊行されていないのも気になる。違和感はあっても読んでみたいのだが。

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    投稿日:2021.09.24

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