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ブラッドリー・ハーパー, 府川 由美恵 / ハヤカワ・ミステリ (11件のレビュー)
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総合評価:
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こぼんこ
感想。基本切り裂きジャックの殺害現場を追っていく話なので明るい話題がなく途中息切れ気味になり読み終えるのに時間を要した。文体はまさにホームズ物を踏襲しているが、ベル博士自体はホームズのように個性が際立…っている訳でないのでキャラクターとしてはやはりマーガレットの一人勝ち状態。ただ、だからこそエンディングの味わいが個人的にはとても好ましかった。 切り裂きジャック物はどうしても犯人は公表されず闇に葬り去られるのがマストなのでどう頑張っても対決はあんな感じになるのよね、というか犯人はそこしかないよねという感じで推理物として読むにはどうにもね。 ただマーガレットは良かった。その意味で星3つです。続きを読む
投稿日:2023.07.01
羊さん
コナン・ドイルが切り裂きジャックを追う!同時代の二者を取り上げた作品。ドイルだけでなく、ドイルの師でありホームズのモデルといわれるベル博士や、マーガレット・ハークネス、マーク・トウェインなど実在の人物…たちが登場。面白く読んだ。 著者は、米国の軍医だったそうだ。きっと、熱烈なシャーロキアンなんだろうなぁ。続きを読む
投稿日:2022.05.07
yuyuchi84
このレビューはネタバレを含みます
原題の『霧の中のナイフ』のままが良かったと思う。 英王室の血友病の影響は、ロシア革命だけでなく、切り裂きジャック事件にも及んでいたのか。当時のプリンス・オヴ・ウェールズも容疑者に挙げられていたし、切り裂きジャックを王室と結びつける考えは根強いよね。 ドイルの奥さんは夫が他の女に心を奪われているのに気づいていると思う。妊娠中、ただでさえ神経過敏になりがちなのに。それを思いやれないから、ドイルは探偵として二流なんだ。 ドイルがマーク・トウェインを愛読していたのは事実なのかな。
投稿日:2021.06.06
アイリーン
コナン・ドイルが探偵役で ベル博士と一緒にジャック・ザ・リッパーを 追う話 まさか黒幕があの人だとは思わなかった! 黒幕が分かった状態でもう一度読みたいと思った。 シャーロック・ホームズとは違う感じで… 面白かった!続きを読む
投稿日:2020.11.12
りおん
ホームズのモデルとなったベル博士と、作家のマーガレット、ドイルの三人が切り裂きジャックの謎に挑む話。 ベル博士はホームズとはまた違って落ち着いた紳士的な人で、そこまで目立つシーンはなく、マーガレットが一番目立つ存在だった。 女性やユダヤ人への差別的扱いにたいするマーガレットの主張や態度はよかったものの、ドイルとのほのかなロマンスは必要だったのか?普通に仲間じゃだめか?という気持ちと、切り裂きジャックとの決着のつけかたには少しモヤモヤした。 それでもラストは爽やかであり切なかった。
投稿日:2020.07.18
あさみちゃん
コナンドイルが探偵役となり、ジャックザリッパーと対決する!ワクワクする設定です。ビクトリア女王時代のロンドンの描写が鮮明で、ゴージャスと猥雑がないまぜになった様が目に浮かびました。捜査の様子もクラシカ…ルなので、え!こんなこともっと前にわからない?と思う場面はありましたが、それだけ当時の様子に則って描かれているのでしょう。作者はドイル同様医師ということで、殺害シーンの描写ががエグい。それに比して事件は淡々と進み、ドイル含む三銃士の描写の方が生き生きとしてます。劇的な展開がないままラストに突き進みますが、なかなか印象的な結末でした。こんな文学的なミステリーもあるのだな、と感じ入っています。マーガレットが素晴らしく素敵で、この時代に生きるのは大変だったと思いますが、惚れ惚れしました。そして、ベル博士。深みのある人柄で心底魅力を感じました。読み進めるたびに、かつて見たジョニデのフロムヘルを思い出しました。続きを読む
投稿日:2020.07.06
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