【感想】テニス超観戦術

神谷勝則 / KANZEN
(1件のレビュー)

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  • あああら 1646886番目の読書家

    あああら 1646886番目の読書家

    このレビューはネタバレを含みます

    2020年9月27日記述

    超テニス観戦術
    公益財団法人日本テニス協会公認S級エリートコーチ
    神谷勝則氏による著書。
    2020年2月27日初版。

    決まっている肩書なので著者は名乗っているのだと思う。
    ただ名乗る時に自らエリートコーチと名乗るのは違和感がある。
    公認S級コーチの方がしっくり来る。
    自らエリートコーチですと言い出したら怪しいと感じないだろうか?
    タイトルも超をデカデカと掲げており、
    超整理法などの野口悠紀雄氏の一連の著作を思わず思い出したほどだ。
    これは編集者の狙いだろうか。

    氏名 : 神谷 勝則
    フリガナ : カミヤ カツノリ
    アルファベット : Katsunori Kamiya
    (テニス関係者からはNBTA時代の呼名からショウと呼ばれる)

    公益財団法人 日本テニス協会S級エリートコーチ
    公益財団法人 日本体育協会 テニス 上級コーチ 上級教師
    ヨネックス株式会社 アドバイザリースタッフ
    公益財団法人 日本テニス協会 広報委員会 委員 ビーチテニス委員会 委員
    夢はウィンブルドン実行委員会 委員長

    YONEX Kids Tennis Academy 担当

    中国 上海テニス協会 特別講師

    ツアープロのコーチはもちろんのこと、
    プロコーチに頼まれて「コーチのコーチ」も実施している

    身長 : 176cm
    体重 : 80kg
    血液型 : AB型
    生年月日 : 1963年1月1日
    星座 : 山羊座
    出身地 : 愛知県安城市

    公式HP、ブログなどでも広くテニスに関する情報を発信されている玄人だ。
    テニスの観方はどうあるべきか参考になるだろう。
    以前に比べ、日本人にとってテニスの中継を見る機会も増えた。
    だからこそルールをある程度、正確に把握していればより面白い。
    個人的には10年以上前から男子プロテニスでフェデラー、ナダル、ジョコビッチの3名が相変わらずトップで活躍し続けている事に興味を惹かれた。
    錦織圭もこの3人に翻弄されたと言える。

    印象に残った部分を列挙すると

    審判は10人いる。グランドスラムではホークアイと呼ばれる判定機まで稼働

    ゲーム中、一度席を立つと2ゲームは戻れないということを頭に入れておかなければいけません

    人間の身体で一番大きな筋肉があるのは、お尻や太ももといった下半身です。
    そういった大きな筋肉をうまく使えている選手は下半身の力をボールにぶつけることが上手です。つまり、腕で打っているのではなく、下半身で作ったエネルギーで打っている、と言えます。

    試合がうまくいかなくなった時は苦しくて、苦しくてたまらなくなります。
    そうなると、表情が萎縮したり、目が泳いだり、行動が早くなったりします。
    そういうニュアンスを感じたときに、相手は「ビビっている」と察知するのです。
    また、そういった空気は観客もキャッチします。
    そうなるとコートに立っていることすら怖くなる、と選手たちは言います。
    だからこそ、テニス選手は他の競技の選手よりもいち早くメンタル・タフネストレーニングを取り入れたのです。
    例 選手がストリングスを見つめたり、空を見上げたり、タオルをかぶったりといった行為をするのは、集中力を取り戻そうとしている現れです。
    私が選手たちによくアドバイスするのは、「集中できないときはコートの細かいキズを探せ」というものです。
    一点に焦点を合わせると集中しやすいという事実があるからです。

    テニスはルーティン(習慣)やリチュアル(儀式)が多い競技です。
    「何かしたときに成功したら次も同じことをしたい」。
    人間はそういった心理を持っています。
    それがどんどん増えていくわけです。
    ルーティンを持つということは、凄く細かいことまで気にすることができるということです。それが一球、一球を大事にするテニスにつながります。
    テニスにおいては拘りを持つことは悪いことではありません。

    相手のコートにボールを入れるのがテニス。
    その点だけを強調すれば、テニスは極めて単純なゲームです。
    しかし、実際の試合は、相手の嫌な所、返しにくい所を狙って打つ意地悪なゲームでうんと意地悪ができるほうが勝者となります。

    スポーツの特性

    1 形をどんどん追求して完成形を目指していく(クローズスキルのスポーツ)
    陸上や水泳など自分1人の精神世界の中でタイムや距離を縮めていくものです。

    2 相手と関わって情報を処理していく(オープンスキルのスポーツ)
    野球やサッカー、バスケット、ハンドボールなど テニスも
    その中でも野球には、走る、捕る、投げる、打つという4動作があり、またバッターならピッチャーがどういう球を投げてくるのか読んだり、ピッチャーならバッターの読みを外したりと、テニスに必要な運動能力と戦術勘が全て入っています。

    世界のコーチ間では「1週で2,000ドル取れるコーチは1流」というイメージが
    あると聞きます。

    コーチは選手と一緒になって夢を追う人間ばかりです。
    綺麗事に聞こえるかもしれませんが、お金は二の次なのです。

    国際テニス連盟(ITF)の委託でイギリスのキングストン大学が2013年に行った調査によると、プロ選手13736人のうち45%はテニスから得ている収入がゼロでテニスからの収入で費用を賄えている人はわずか10%にとどまるそうです。

    251~500位の選手たちの年収は平均で約190万円にとどまる

    テニス大会出場にかかる年間経費(旅費、食費、宿泊費など)は男子選手の場合約460万円で女子は約480万円だった

    試合出場コストと出場給の収支の帳尻が合うランキングは、男子で336位、
    女子253位

    テニスとオリンピックには縁があって、実は日本の最初のオリンピックメダルは1920年のアントワープ大会での、テニス競技の銀メダルなのです。

    本格的にプロを目指した活動をスタートすれば、個人経費だけで年間400~500万円かかります。
    そこにコーチやトレーナーをつけようとすれば、1000万円近くかかっても
    おかしくありません。

    私は親御さんから「将来プロにしたい」と相談されたときには、はっきりと
    「お金がかかります。最低でも年間400万円。
    コーチを付ければその倍。
    それを何年も負担する覚悟はありますか?」と言うようにしています。

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    投稿日:2021.12.18

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