【感想】浮世絵でみる!お化け図鑑

中右瑛 / パイ インターナショナル
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 淳水堂

    淳水堂

    浮世絵に描かれた日本のおばけたち。
    説明文には英訳も載っています。

    四谷怪談や番町皿屋敷などの怪談、源頼光たちや源為朝など豪傑、そして酒吞童子や九尾の狐など伝説のお化けたちなどが紹介されます。
    怖いなりにユーモラスだったり愛嬌がある浮世絵もあれば、血みどろだったり恨みを感じたりで本当に怖いよ!という浮世絵も。
    浮世絵全体のバランスや色って大胆で印象的ですね。雪がドクロの形をしていたり、見上げるような大きなお化けと戦う人間、海に現れた巨大な鰐(鮫?)など、構図も面白いです。
    そして「平将門の遺児の良門、竜田姫」「木曽義仲の遺児大日丸」「大友宗麟の遺児若菜姫」などの言い伝えもあるんですね。無念で死んだ人物には伝説が作られるんですね。(キリシタンで自然死の大友宗麟はなぜだろう?)
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    投稿日:2023.12.12

  • 涼風紫乃@草紫庵

    涼風紫乃@草紫庵

    江戸から明治にかけて描かれた作品を中心に、妖怪をテーマにした日本画や浮世絵を集めた画集です。

    【こんな人におすすめ】
     妖怪画の画集が見たい

    投稿日:2023.10.10

  • 道標

    道標

    お岩・お菊といった幽霊から、平氏や源氏を襲った怨霊。酒呑童子・九尾の狐などの妖怪など日本の怪異を紹介します。また掲載図版は葛飾北斎・歌川広重・歌川国芳・月岡芳年などが描いた貴重な浮世絵。恐ろしく、美しい浮世絵で怪異の世界を堪能できる1冊です。(アマゾン紹介文)続きを読む

    投稿日:2017.11.11

  • sazuka

    sazuka

    浮世絵が先かお化けが先か、それが問題だ。
    --------
    なんだか最近お化けづいている。

    魑魅魍魎は、かつては本当に畏れられていて、次いで権威の裏付け用に利用され、そして江戸時代にはエンターテイメントになった。本書は、そのエンターテイメントとしてのお化け浮世絵図鑑。なんてったって『浮世絵でみる!』だからね。「!」に込められた浮世絵推し。

    「百物語」を取り入れた北斎の絵と、それを模写したいくつかの作品。無残絵の月岡芳年も、多くのお化け絵を書いている。国芳のダイナミックな妖怪もまた迫力である。

    お岩さん。眼が腫れ上がった有名なアノ方。ちょっとコミカルな北斎のお岩。血を流し恐ろしい形相の国芳のお岩。

    というわけで、絵を眺めるのは大変面白いのだけど、そこからムーブメントを読み取ったりだとか、大衆の気持ちを汲み取ったりだとか、というところまでは辿り着けそうにない。それぞれの絵についている解説は、ほとんどがそのお化けの説明で、まれに浮世絵の解説がある。

    タイトルをもう一度思い出す。「浮世絵でみる! お化け図鑑」つまりお化け図鑑なわけだ。浮世絵推しじゃなくて、お化け推しだったのだ。

    冒頭の解説に、幕末期にお化け浮世絵がどんな風に扱われていたかが書かれた上で、「いま、浮世絵のお化けが面白いのである」と、唐突に締める。むむむ。江戸の人たちがこれを楽しんでいたことが、いま面白いことにつながるのであれば、本書の中身ももう少し、江戸と現代をつなぐ何かがあってもよかったと思うのだが。そんなものは絵を見て自分で想像を膨らまさねばならないのだろうか。

    なんか釈然としないところが残るけど、浮世絵のお化けをパラパラ見るのは純粋に楽しい。今日は家族も寝てしまって一人きり。ちょっと怖い気持ちになりたいかな。
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    投稿日:2017.07.15

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