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朝井まかて / 集英社文庫 (12件のレビュー)
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さつき
新しい綱吉像。彼の目指したものは、そして彼が生きた環境はこうだったのか…。 見方を変えると、変わっていく人物像。だから歴史ものは面白い。 意図が伝わらないもどかしさ、そこから閉じていく感じは、共感でき…すぎる。 ただただ、正しく、真面目に、真摯に向き合っている人間は、一人憤って、孤立していくしかない。 それが「人の世」なのだけど、それっておかしくないか? それでも、将軍職を勤め上げる姿に、憧れる。 二人の目線が入ることで、表と裏の両面が描かれ、物語が分かりやすくなっている。が、もっと綱吉に肉薄して欲しかった気もする。続きを読む
投稿日:2021.03.05
minami
タイトルが強すぎて、どうしてもそのイメージに引っ張られる所はあるけれど、興味深かった。綱吉の代で歴史的事件がたくさん起きていたとは知らなかった。
投稿日:2021.02.11
さお
綱吉の小説を初めてしっかり読んだ。愚かな将軍として描かれているものにしか触れたことがない分、新鮮だった。綱吉の思いや賢さに周りの理解が届かなかったのか。今の世の中なら当たり前に通用する考えが通用しない…時代だったのか。続きを読む
投稿日:2021.01.15
nyan0620
将軍綱吉が物語やお芝居で描かれる時は、だいたい脇役で悪役だと思う。 だが、武から文に移り変わるべき時代に、先の将軍の嫡子ではない立場から将軍になったことを思えば、真の彼は、この小説にあるような、国を率…いるために全力を尽くしきった人物だったのかも知れない。その奮闘ぶりと孤独が心に染みる。 険しい道を歩いた彼にとって、正妻の公家出身の信子との絆がかけがえのないものとして描かれ、読んでいて、ほっとすると同時に、あまりの彼女の賢婦人ぶりに、こちらは実像はどうだったのかと思う。 オランダの商館員との謁見の下りは、みずみずしく、これが史実に近い話だったらよいなぁと素直に感じた。続きを読む
投稿日:2020.02.14
fastrocktail
最悪の将軍犬公方綱吉を文治の治世を行った将軍として捉えなおす時代小説。もともと話の展開、心をつかむ挿話の見事さなど筆力のある作家だが、災厄の世を治める権力者を描き切ろうと力が入っている。最後に「我に邪…なし」と言い残したと書くあたりに作者の権力者像が買い切られていると感じた。続きを読む
投稿日:2020.02.02
hongoh-遊民
徳川幕府の将軍で、評判の悪い筆頭に挙げられるのが「犬公方」と称される五代将軍綱吉だろう。 その綱吉を主人公にした歴史長編。 心ならずも将軍となった綱吉は、己の理想を実現せんと、「武」ではなく「文」で治…める世の中にと、改革を断行する。 赤穂浪士の討ち入りも、彼にしてみれば暴挙としか見做しえない。 時代は大地震や富士山の噴火が相次ぎ、綱吉は民の安寧を一身に祈る。 正室の信子は、「断じて、最悪の将軍にあらず」と断言する。彼女との仲睦まじい関係は、良き家庭人として、現代の理想の夫婦像にも匹敵。 そんな綱吉の姿勢は、「我に邪無」という言葉に集約される。 綱吉の死後、彼の政の評価について問う信子に対して、側用人の吉保が答える。 「それを判ずるには時を要します。・・・5年、10年。あるいは、100年かかるやもしれませぬ」。 視点を変えれば、人物評価も変わる。 読者にとって、従来の評価を一変する鮮烈な魅力にあふれる綱吉を、著者は生み出してくれた。続きを読む
投稿日:2020.01.21
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