【感想】日本列島の誕生

平朝彦 / 岩波新書
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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ブクログレビュー

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  • daredore

    daredore

    このレビューはネタバレを含みます

    ⚫︎日本列島の履歴
日本列島ってどうやってできたんだろうと知りたくなり、購入。地盤について、以前から興味があり、地層の構成や、地盤図等をみるたびに、これはなんでこうなっているんだろうと疑問を持っていたところ。
本書では、基本事項の説明はないが、四万十帯の事例から始まり、日本列島の成り立ちまで書かれており、後半になるにしたがってどんどん引き込まれていくような内容でした。
付加体、ダービタイトなどの動きを知り、地球の大きな動きを知ることで、地盤ってこうやってできていくんだなと、感覚的なものがわかりました。
日本海と太平洋はでき方や構造がまるで違う、東京湾の中には川があった、平野、山のでき方、インド大陸の衝突による歪みなど、驚きの連続で、興味がつきませんでした。


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    投稿日:2023.11.05

  • 5757274

    5757274

    個人の研究の進行や発展の順序通りに書かれているので、四国四万十一帯の地層がどう形成されたかという局地的な内容から入り、そこから日本各地の地層の比較、そしてアジア各地との比較と移り、最後にまた自分の話に戻る。
    内容は学術的だが話の展開はあまり学術的でないように思う。エッセーに近いかも。学術よりにいくなら本来はアジアの形成から入って日本列島の形成に入り、地方地方の成り立ちに細かく分け入るのが筋だろうと。
    やはり個人的には新赤版よりも旧赤版のあの淡々と自分の専門を述べていくスタイルの方が好きかな。新赤版は読みやすさでも意識したのか、内容が薄い。文字が大きいのも正直却って頭に入らず困る。
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    投稿日:2023.01.22

  • sjあんな

    sjあんな

    日本列島がどのようにして誕生したのか。
    自分たちが生まれ育った場所だからこそ、興味が湧いたタイトルである。

    投稿日:2020.05.13

  • reinou

    reinou

    このレビューはネタバレを含みます

    1990年刊。著者は東京大学海洋研究所教授。◆日本列島の物理的形成過程を地質調査とプレート変動等の地質学的見地から解明しようとする書。個人的に難易度高いが、その理由は①地質年代の理解不足、②各地質年代の大陸模様の理解不足(超大陸パンゲアくらい)、③現在の各海嶺、海溝等地名の理解不足、④地層変動の基礎概念の理解不足等に基づくだろう。地球全体の大陸変動(平面図では歪みが出る)、それが現代の地域とどう結びつくのかも表しにくいかもしれない。ただ、北米、ユーラシア、フィリピン海、太平洋各プレートの集合する日本近域。
    ユーラシア大陸の東端でインドが大陸を押している(ヒマラヤ山脈形成)こと等が影響している点、といった複雑な動きをする只中に日本が存在することはよく理解できた。

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    投稿日:2017.01.23

  • velikiy99

    velikiy99

    現在の日本列島を特徴づける山地を始め,我々が今日立っている地面の基盤となっている岩体が,どのようにして形成されてきたかを,プレートテクトニクスにより説明した本.筆者が沈み込み帯や付加体といったテーマを専門に研究していることもあって,全体の構成もそうした部分が中心になっており,日本列島を形作ったテクトニクスそのものがどういう原理であったかという部分は深く扱わない.
    高校~大学初頭レベルで習うような地学の専門用語は説明無しで使われていることも多く,一般向けというにはやや難しい本.一方地図や露頭の解説図などが豊富で,説明も丁寧なので,地学の前提知識のある人にとっては,日本列島の成り立ちを包括的に理解する一助になる.時々地図に記載のない地名が出てきたり,口絵の衛星写真では判別できないような特徴について言及していたりすることがあるので,インターネットの地図サービスを併用すると良い.
    内容は1990年当時ということもあって,やや古いところもあるものの,大まかな流れをつかむには十分と思われる.
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    投稿日:2015.01.19

  • yasuacky

    yasuacky

    日本列島の形成過程をデータを元に仮説検証しています。数々の試行錯誤の結果であると思いますが、ロジカルに形成過程が説明されており、現時点では(とは言え上梓されたのは20年前)もっとも信頼がおけると思います。

    本書を読んで驚いたのが、プレートテクトニクスを始めとする地球物理学が比較的新しい学問なのではないかということでした。
    宇宙の観察と比較して深海調査が困難なのか、地域色が強い学問であるため世界的な知恵が集中しにくいのか...

    本書の中では、日本海が開いて行く過程が面白くワクワクしながら読む事ができました。日本列島形成の歴史を知ると、日本列島の形状そのものが愛くるしく感じますし、山脈の皺が寄っている方向にさえ楽しみを見出す事ができます。さらに、東名高速道路を厚木から富士川あたりまで運転するときに見える景色が今までとはまったく違って見えそうです。
    時間軸を巻き戻し、古の海溝を走っていることを想像しながら、海底2万マイルの世界に入り込めるかも。くれぐれも事故に注意しなければ。
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    投稿日:2013.10.20

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