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阪口源太, えらいてんちょう, にしかわたく / ワニの本 (1件のレビュー)
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amano225
特別養子縁組のサポートを行うNPO法人の代表による著書。 しょぼい起業のえらいてんちょう(えらてんさん)も著者の一人のようで気になって読んでみたのだけど、えらてんさんがいったい後書き以外のどの部分を担…当したのかは全く分からなかった。 ただ、日本には養子縁組について希望者がたくさんいるのに、なかなか実現しないという現実があるということはよく分かった。希望したらそうそう簡単に養子をとれる(里親になれる)もんじゃないのか。 で、著者はその現状が問題だということで、そのサポートを行うNPOを立ち上げたらしい。何よりも、子どもがどう生きていたら幸せかを考えて活動しているように感じた。一方、日本の制度としては実親にたいして強い親権が保証されているらしい。一度、養子にだした後に、実際に子ども里子にいってしまっても、やっぱり育てたいと思ったら実親のもとに戻るということもあるのだとか(そして再度虐待にあうなんていう事例も)。そこは一度、養子にだしたらすっぱりあきらめてほしいところだよなと思った。産みの親に会っちゃいけないというようにまではしなくていいと思うけど。 後、この本で初めて「養育⾥親」というものを知った。里親とあるけど、一時的に子どもを預かる制度で、養子になって親子関係になれるというわけではないらしい。ホームステイみたいな感じなのかな? 養子縁組になる前のお試し期間みたなことではないということなのかな? いまいちよく分からなかった。 それにしても、児童養護施設での措置理由別児童数の1位は圧倒的に虐待が多い(38.6%)というのは、本当に残念だよなと思う。ただ、著者のいうように、養子縁組が気軽にできるようになったら減るというわけでもないような気もするんだよなぁ。難しいところ。 一方、反対の平成29年度退所児童数の理由もちょっと驚いた。養子縁組が19人しかいないのにたいし、無断外出は32人もいるという。いったい無断外出した子はどこにいったんだよ。 海外ではもっと養子縁組がしやすい環境にあるらしい。著者のいうように、日本でも高齢になって、不妊治療しても子どもが産まれにくいようになっている人は多いそうだし、そういう人のもとに、恵まれない環境の子どもが養子になる環境が増えてきたら、お互いにとっていいのかなと思った。 ちなみに、著者のNPO法人は大阪市から事業不許可通知がきたようで、それにたいする反論が本書の最後に掲載されていた。不許可理由の一部には事実誤認もあるようで、それは大阪市のミスなのかなと思うのだけど、ちょっと気になったのは、養親希望者からあっせん1件当たり50万円という記述。正直そんなにするのかと驚いたのだけど、この負担金は法令で認められた範囲としか書かれておらず、反論としては弱いと思った。理念は分かるけど、効率化しすぎちゃってるのかもしれない。 ところで、なんでライフプランの教育費のシミュレーションって、保育園じゃなくて幼稚園なんだろう。それだけちょっと前から謎。続きを読む
投稿日:2019.09.23
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