【感想】アンティークコインマニアックス コインで辿る古代オリエント史

紀元前をなめてたなと思った。
テストカットなど、コインの歴史に関する話が興味深かった。コインに描かれた人物の歴史についてもかなり分かりやすかったけれど、内容がすごく濃かったのでそれぞれ別にまとめた本を…読みたい。続きを読む

アンティークコインのデータと写真、コインから古代オリエント史をたどる。

コインって、奥深い。
作り方もそうですが、肖像にもこんなに政治背景があるとは。
古代史と神話と地中海沿岸の国々の興亡、歴史上の…人物が入り混じり、とても面白かった。
世界史でローマ史のあたりはこんがらがった記憶がある。この本を読んでいたら、相関図が少しは頭に入ったかも。自分が高校生のときは、この本なかったけど。

気になったコイン
｢アレクサンドロス（象）｣
…象ってなんやねん。と、思ったら象のかぶり物をしてた。ライオンかぶってたんだけど、象の方が強いやん？ってなったらしい。

｢伝説の恋人たち　アントニウスとクレオパトラ｣
…アントニウスが恋人のクレオパトラをコインの表に、自分を裏に刻んだ。アントニウスの肖像がデレッデレにやに下がっとる。間違いなく黒歴史だ。今ごろ、あちらの世でゴロンゴロンしてるんじゃないだろうか。

｢裏切りの巫女タルペイア｣
…偉人だけだなく、悪女のコインもある。ローマを裏切り敵国についたが、敵国の兵士に円盾を投げつけられ圧死した。呪われそうな図案。…簡単なあらすじを読むと、裏切ったというか、さらわれた女性たちに同情しての行動だったんではないかなあと思うけど…。わからんけど。

｢冥界神メルカルト｣
…ユダがイエスを売ったときに手にした銀貨、と考えられているのだそうだ。

｢ヘラクレスに扮したコンモドゥス｣
…ヘラクレスのコスプレをした姿をコインに。こちらもゴロンゴロン案件ですな。続きを読む

古代地中海世界の様子を、アンティークコインを通じて紐解いていく図版の豊富な本。1枚のコインから様々な事情が読み取れることがよく理解できる。文字史料だけではなく、こうした史料も活かした多角的な検討ができ…ると、これまで知られていた歴史も、より生き生きとした姿を見せてくれるのではないだろうか。東洋史で言うところの墓誌みたいなもので。続きを読む

ギリシャとローマのコインに現れている人物（一部、神様）のエピソードを綴っている珍しい本。図書館で惹かれて借りてみた。
古代オリエント、という割には最古のリディアやペルシアの金貨などないので、ギリシャ、…ローマ、エジプトだけです。
コインの意匠解説はとても分かりやすいです。拡充して、もっと広い範囲でバージョンアップを期待。続きを読む

コインの魅力と歴史的価値をまるっと解説!刻印の意味がわかれば事件や文化もわかる!!（アマゾン紹介文）

前700年ころから150年くらいまでの、ギリシャ～ローマで鋳造されたコインのコレクションブック。…
眺めているだけでも楽しいけれど、やはり描かれているデザインを理解するとさらに面白い。
難点は、表紙に時代の範囲が描かれていないことと、全く何の脈絡もなく解説をし続けているマスコットキャラクター。続きを読む

紀元前5世紀から紀元後2世紀までの間にギリシャ、小アジア、エジプト、シチリア島、ローマ本土とその属領で発行されたコインの図柄と当時の時代背景をコインの写真と共に紹介した本。
小さなコインの裏表2面に記…された図柄とわずかな文字だけでも、歴史や神話等の前提知識があれば十分楽しめることを教えてくれる。コイン図鑑兼歴史、神話書として一冊で2度美味しい。
なお、アンティークコインは最近日本でも資産形成の投資対象として人気があるらしいので、その気になれば、趣味と実益を兼ねることも可能かも。眠っていたコレクター魂を呼び覚まされそうで、ちょっと危険。続きを読む