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向田邦子, 角田光代, 西加奈子 / 小学館 (42件のレビュー)
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総合評価:
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ミラク
このレビューはネタバレを含みます
読んだことがあるような気がするのだけど、思い出せない。 戦争で小さな妹が疎開して、父親が宛名だけを書いたはがきを渡す。妹には○か×を書くように伝えて、最初の日は大きな○のハガキが届く。それがだんだん○が小さくなり×になり……。 少しドキドキしてしまったけど、最後は妹は大きくなったという話。 文字もまだ書けない小さな子供すら疎開しなければならない状況になる悲惨さ。ひどい風邪をひいて隔離されている……ということは、栄養状態も悪く薬もなくて治らない状況。 戦争の悲惨さを書いた絵本なのだろうけど、ちゃんと家族が妹を迎える様が家族の繋がりだけはしっかりと残ってたのかなと。 これ、話の一部らしいのでたぶん前後があるのだろうけど……。これだけで充分と思うものがある。 はがきの○×で伝えるの、分かりやすくていいなと思った。 戦争の話を抜いてもはがきのエピソードの部分だけでも好き←ここだけにすると意味が変わりそう。 ごちそうさまでした。
投稿日:2024.03.10
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図書館本。とても有名なお話。ドラマティックな展開があるわけではないけれど、原作者の戦争体験がとてもリアルに感じられます。長男にとって初めての戦争がテーマの絵本でした。
投稿日:2024.03.04
19
さいしょおくってきた手紙が赤い丸だったけど、そのつぎのてがみからだんだん丸が小さくなっていった丸が、ぜんぶ黒で、なんで赤じゃないんだろうってしんぱいになって、さいごまで読んだらそのいみがわかった。
投稿日:2023.12.02
かな
平和を願うための絵本として、手にした作品です。たださんの本棚からの選書、ありがとうございます。この作品は、教科書にも掲載されているのですね…。そして、著者は向田邦子さんと角田光代さん、絵は西加奈子さ…んという、すごい作品です。 ストーリーは、戦争末期のある家族に焦点をあてた作品です。戦況が思わしくない日本…いつ爆弾が降下されるかわからない緊迫感と、食糧難からのひっ迫感…街にいた子供たちは次々に疎開していきます。そして、一番小さな妹が疎開するとき、まだ字の書けない小さな妹に父は元気に過ごせたら〇を書いてポストに投函するようにと、沢山の葉書を持たせます…。疎開して最初の葉書には、はみ出さんばかりの大きな赤い〇が描かれていたので、安心していた家族ですが、その後届く葉書には黒い小さな〇、しかもだんだん小さくなっていき、×が描かれた葉書が届いたのち、葉書は届かなくなります…。 心配で仕方なかったと容易に想像できる両親とその家族…切ないけれど、どうしようもない…。こんな悲しい思いをしている家族がどこにでもあった時代…ううん、今だって、世界を見渡せば悲しい思いをしている家族もいる…。読んでいて心が痛かったです…。西加奈子さんの描いた絵はクレヨン画のような感じで、この作風にぴったりです。タンポポのお花は小さな妹を表しているらしいですね…。どこにいても家族を思う気持ちは尊いもの…平和で争いのない社会で、家族一緒に過ごせることが当たり前の世の中になるよう願いたいです。続きを読む
投稿日:2023.11.09
えんじぇる
向田邦子 原作 角田光代 文 西加奈子 絵 向田邦子さんの戦争体験を豪華な3人が絵本にしてくれました。
投稿日:2023.11.07
ただ
『第1回親子で読んでほしい絵本大賞、大賞受賞作』 この絵本は、向田邦子さんの、「字のない葉書」(『眠る盃』所収、1979年、講談社)を原作としており、文を書かれた角田光代さんも語っているように、原…作が戦争時代の向田さんの家族との思い出を綴ったエッセイということは、日常生活で起こった現実の話ということになる。 また、原作があるものを絵本にした意義として、普段活字をあまり読まない方や、まだ読むことに慣れていない方といった、より広い層の人達に手に取っていただけることと、絵本の利点の一つである、無駄のない必要最小限かつ明瞭な文体と、それを補填してくれる絵が合わさることで、絵本ならではのジワジワと伝わってくる感動を教えてくれることだと思う。 そして、西加奈子さんの描かれた絵は、最初、版画のようにも思われたが、表紙の題字の「い」の字に、凹凸感のある紙に書いたような形跡が見られることから、ボール紙に描いたものと見受けられ、そこから感じさせられたのは、一見簡潔そうでありながらも、そこに存在するものが語りかける声が、私には聞こえてくる気がしてしまい、それは、彼女のインタビュー記事の中の、世の中に存在するものたちが、いつかは朽ちてしまうことの尊さを知っていることからも肯けるものがあると共に、ここで語られる向田さんの家族の人生そのものなのであり、そんな儚いものであることを皆知っているから、少しでも納得出来る生き方をしたいのであり、それは、現代も戦争時代も全く変わることのない、全ての人達に与えられた正当な権利だと、私は思う。 また、西さんの描き方で印象的だったのが、その殆どが物による表現法によるもので、特筆すべきなのが、玄関の上がり框の前に置かれた『草履』だけで人物描写をしていることであり、この同じ視点による描写が全部で三回あるが、特に最後のそれを踏まえてからの、その次の見開きの、草履を履いた足と裸足のままの足との対比には、思わず涙を誘われるものがあり、ここに来て、初めて読み手は、何故お父さんが「ちいさないもうと」に、『げんきな日は、はがきに まるをかいて、まいにち いちまいずつ ポストにいれなさい』と言ったのかが、身に染みて痛感させられることになるのである。 表紙の印象的なたんぽぽの絵は、「ちいさないもうと」を象徴しており、それは、見返し一面と本編にも描かれているように、その存在がどれだけ大切なものであるのかが、よく分かると共に、人を花に擬えることが、その人にとって、どれだけかけがえのない愛情を込めているのか、深く感じ入るものがあって、その同一視は、人の存在や生き様も、花同様に美しいものであることを言っているようであるのが、また身に染みる愛おしさを感じさせるが、そんな愛おしく尊い存在である、花も人間も全て破壊し、無くしてしまうのが戦争であることを、私達は決して忘れてはいけない。続きを読む
投稿日:2023.11.03
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