【感想】クロイドン発12時30分

F・W・クロフツ, 霜島義明 / 創元推理文庫
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 3.2
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ブクログレビュー

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  • seiyan36

    seiyan36

    著者、F・W・クロフツさん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。

    ---引用開始

    フリーマン・ウィルス・クロフツ(Freeman Wills Crofts, 1879年6月1日 - 1957年4月11日)は、アイルランド生まれのイギリスの推理作家。リアリズムを重視した一連の推理小説で知られる。

    ---引用終了


    で、本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    九月七日十二時三十分クロイドン発フランス行き。十歳のローズ・モーリーは初めて飛行機に乗った。父と祖父、祖父の世話係が一緒だ。パリで交通事故に遭った母の許へ急ぐ旅であることも一時忘れるくらいわくわくする。あれ、お祖父ちゃんたら寝ちゃってる。―いや、祖父アンドルー・クラウザーはこときれていた。自然死ではなく、チャールズ・スウィンバーンに殺されたのである。

    ---引用終了


    本作は、倒叙名作の一つと言われているようです。
    ちなみに、他の名作を挙げると、

    ・リチャード・ハルの『伯母殺人事件』
    ・フランシス・アイルズの『殺意』

    リチャード・ハル(1896~1973)は、イギリスの方。
    フランシス・アイルズ(1893~1971)も、イギリスの方。
    続きを読む

    投稿日:2023.12.05

  • ダチョウ伯爵

    ダチョウ伯爵

    チャールズは工場の経営に行き詰まり、求婚相手のユナはお金のない男は相手にしない。頼みの綱の叔父は全くお金を貸してくれない。チャールズは従業員と叔父の命を秤にかけ、叔父の殺害を決意する。

    フランシス・アイルズの「殺意」、リチャード・ハルの「伯母殺人事件」と並んで3大倒叙ミステリーと言われる作品。

    同じ倒叙ミステリーでも、刑事コロンボとか古畑任三郎と違い、探偵がジワジワと犯人を追い詰めていくといったサスペンス的な要素はあまりなかった。

    倒叙ミステリーではあるんだけど、法定ミステリーと警察ミステリーも含まれる作品で、特に犯人の犯行に至るまでの動機と準備が丁寧に描かれているのが特徴。
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    投稿日:2023.10.25

  • りーり

    りーり

     不況の煽りを受け経営者チャールズの工場は閉鎖寸前、頼みの綱は叔父の財産だったがあえなく断られる。 先の短い一人の老獪と将来のある従業員たちを天秤にかけたチャールズは・・・。

    古典中の古典の倒叙ミステリです。 一章にて叔父が殺されます。 当然犯人はチャールズなのですが二章以降のチャールズの計画・行動・心理描写が素晴らしい。 人間の一喜一憂、警察の領分や法廷の様子を丁寧に描いている。 ミステリにありがちな過剰な装飾や目立ちたがりな探偵や警部は登場せず現実に則った警察と容疑者の攻勢が描かれる。 派手さを削いだリアル故の地味、解決に至るまで精緻を究めた一作。続きを読む

    投稿日:2023.03.01

  • たははし

    たははし

    本作は倒叙ミステリ(物語前半に犯行が描かれ、後半で探偵がそれを推理していく形式のミステリ)であるので、前半と後半について述べる。

    前半は犯人の様子や心情が細かく描写されていて、とても楽しく読めた。犯行を決意するまでの心情の変化は同情を覚えるほどだったし、犯行の瞬間などは動悸が抑えられなかった。テンポも良くてスリリングだった。

    一方後半は、探偵がどのように犯人を突き止めたのかを説明しているのだが、これがイマイチ盛り上がらない。捜査は(当然なのだが)地道で、あっと驚くような証拠もない。ひたすらに可能性を潰していくプロシージャになっている。

    まとめると、前半は楽しく読めたものの後半は退屈に感じる時間が多かった。
    本格ミステリの謎解きが好きな人や、探偵の鮮やかな手腕にカタルシスを感じる人にはお勧めできない。
    続きを読む

    投稿日:2022.03.28

  • shyamazaki69

    shyamazaki69

    【ミステリーの古典名作を今さら読む】
    このところ連続で観ている刑事コロンボ、コロンボといえば倒叙物…犯人が初めから分かっており、犯人がいかに追い込まれていき、犯行を見破られるか…という形式のミステリー
    そして、倒叙物の古典名作といえば、こちら、クロフツの『クロイドン発12時30分』ということは知っていましたが、絶版で入手困難なこともあり未読でした。最近、新訳が出ていることを知り入手。
    いやー、まさに「倒叙物」の典型的フレームで話が進み、大いに楽しめました。主人公が犯行に踏み込むまでややダレますが、そこから先はかなり怒涛の展開。もちろん、今読むと「ありがち」の展開なのですが、それはある意味こちらが元祖というか「原型」なのですから当然です。
    名作は色褪せませんね。
    続きを読む

    投稿日:2020.07.06

  • Qすけ

    Qすけ

    長かった。チャールズの犯罪を犯すまでの状況や、犯罪を隠す為に次の犯罪を犯すまでのストーリー。
    自分勝手はさることながら、心の動きが面白い。

    投稿日:2020.01.11

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