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中村圭志 / ディスカヴァー・トゥエンティワン (1件のレビュー)
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さんぼん
今、欧米では無神論が台頭しているという。そして日本でよく聞かれる「自分は無宗教」。 これらは本当なのか、そしてどういうことなのかを宗教学者である著者が述べる。 日本人が無宗教であると言う場合、多くは…特定の宗教・教義の信者ではない、という意味だ。そう言いながらも初詣に行き、お守りを買い、墓前に手を合わせる。これは神道や自然に宿る八百万の神などの多神教の文化が根付いているということに他ならない。 一方で欧米で無神論を唱えるということは、きっぱりと神を否定することだ。是か非か、と白黒はっきりさせるのも一神教世界の伝統だそうだ。 また、日本では宗教的規範よりも「自国の伝統」とされるものに対する固執の方が強い。なるほど、「ここは日本」という言葉をよく耳にするはずだ。 最後に心に響いた著者の文を一つ。 「道徳にとって重要なのは、神の権威によって思考停止することではなく、さまざまな事情を抱えている、あるいはあなたの知らない事実を知っているさまざまな相手の意見に耳を傾けることだ。」続きを読む
投稿日:2019.10.29
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