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王欣太 / 漫画アクション (1件のレビュー)
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S660
「首級をあげること城を落とすことに価値を求めない あるいは勝利にさえそれ自体の価値を認めない! 私は徹底的に戦に政(まつりごと)を求める! 政としての利を求める!」 蒙ゴウが軍を統べる理由がす…っきりと描かれていた。 呂不韋の求めるものは、政に真っ直ぐ向く事象のみ。 戦の勝利にさえ、政に向いていなければ価値を認めない。 鮮やか。 実に鮮やかに、清々する程、真っ直ぐな新宰相の到来。 商人がゆえ道筋が一本であったんだ、と思わされました。 対して真逆にいながら、同じく真っ直ぐに吠える荘丹。 「人のためにあるのが法ではないのか!?」 清らか。 牢獄で叫ぶ姿が、何よりも増して清廉、静謐に感じた。 この間にズシリと分け入る、政(後の始皇帝)。 「…なんて 素敵だ」 酷薄さ。 生死難局、誰もが怯む場面に、恍惚と涼しげに笑む。 この瞬間、盈政が歴史を出た、とそう実感するシーン。 平原君の死に、嚢中の錐・毛遂。 春申君に、実利の李斯に、吃音の韓非。 魏王の憤慨に、信陵君の盟主挙兵。 鯨骨の王に対する墳墓への嘆き。 もういたるところ、詰まり詰まった一冊でした。続きを読む
投稿日:2019.05.02
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