【感想】財政破綻の嘘を暴く

高橋洋一 / 平凡社新書
(3件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • hamakoko

    hamakoko

    https://kinoden.kinokuniya.co.jp/shizuoka_university/bookdetail/p/KP00032334/

    投稿日:2022.09.07

  • yashiti1

    yashiti1

    このレビューはネタバレを含みます

    日本の資産は950兆円、これに日銀が保有する日本国債を加えて、トータル1,400兆円。
    日本の負債は日本国債1,400兆円と、日銀券450兆円。
    ネットで450兆円の債務超過だが、徴税権750兆円でカバー可能!

    社会保障の財源なら、消費税の前に、歳入庁創設による社会保険料の徴収漏れ対応や、マイナンバーによる所得税捕捉の方が先だ!!
    財政破綻論者はインフレ目標についても懐疑的、消費増税積極派であった。。消費増税で景気悪化してインフレが2%にならないことを喜ぶ、歪んだ精神構造。。。

    最後の教育国債の提案は是非、国として進めて欲しい!
    天下りがなくならない理由と日本のバランスシートの資産サイドの大きさが上手くリンクして、なんともわかりやすかった。。。天下り先の出資金が不良資産化しないと良いが。。。

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    投稿日:2021.03.20

  • yasz

    yasz

    来週に参議院選挙があります、ここで自民党が大敗しない限り、消費税はついに10%となります。消費税を上げると不景気になるのがわかっているのに、そして来年の東京五輪が終わったら、不景気になるのが歴史的に起きているにもかかわらず、日本はそちらの方向へ流れていくことになりそうです。

    消費税はなぜ上げなければならないのか、私はいまだに分かりません。説明としては、財戦破綻を防ぐとか、年金が破綻するのを破綻するのを防ぐため、があるようですが、日本は果たして、そんな国なのでしょうか。

    私が知っている限りで、日本はそう簡単には破綻しない!と断言してくれた上で、私が理解的ルデータ、考え方で説明してくれるのが、唯一、この本の著者である、高橋洋一氏です。彼の主張は一貫して変わりませんが、時々彼の本を読んでいないと不安になることもあり、今回も読みました。

    以下は気になったポイントです。

    ・財政状態を確認する場合には、グロス債務(債務総額)残高対GDP比ではなく、日銀を一体化して考える「統合政府」」ベースの債務総額から資産を引いた、ネット債務残高対GDPがもっとも重要である。これは民間企業で連結ベースのBSで見るのと考え方は全く同じである(p18)

    ・FRB元議長のバーナンキ氏は以前、日本は量的緩和すればデフレから脱却できる、そうでなくても財政再建できる、と言っていたがその通りになった。政府資産は1400兆円(資産950+国債450)、負債1400+銀行(日銀券)450である。銀行券は利子負担ない、償還負担なしであり実質的には負債ではない。これが意味するところは、統合政府バランスシートでのネット債務は、ほぼゼロである。(p24,25)

    ・株価が上がると半年先の雇用が増える、これは因果関係があるのではなく、景気が良くなると、株価はそれを先取りして就業者数は半年遅れて上がりだすというもの(p32)

    ・日銀の異次元金融緩和は、バーナンキ元議長の唱えた「ヘリコプターマネー」に加えて、ステッィグリッツ教授が主張していた「政府紙幣」の発行も、その経済効果は同じである(p36)

    ・政府の借金が消える原資は、新たな日銀券の発行にある。日銀が民間金融機関から国債を借り入れるときは、その金融機関が日銀に持つ当座預金の数字が増えるだけだが、その数字をいつでも日銀券で払うと約束しているから、実質的には日銀券を発行したことになる(p47)

    ・金融緩和政策の狙いは、予想インフレ率を上昇させ、実質金利を下げることにあるが、結果として国の借金を実質的に減らすことにもつながる(p48)

    ・日銀の資産である国債の「評価損」は、政府の「負債」である国債の「評価益」となるため、政府と日銀のバランスシートを合算すれば問題ない、とサマーズ氏もバーナンキ氏も言いたかった(p62)

    ・財政破綻とは、ネット債務残高/GDPが発散する(比率が上昇し続ける)こと、プライマリーバランスはこれをコントロールするから重要である(p66、71)

    ・IMFレポートによれば、日本の公的部門(政府+地方自治体+中央銀行を含む)のネット資産/GDP比は、ほぼゼロ(p82)

    ・一般政府での純資産GDP比とその国の信用度を表すCDSレートの関係によれば、日本の今後5年以内の破綻確率は1%未満である、これは日本のネット資産がほぼゼロであることと整合している(p86)

    ・バブル時代の税制上の抜け穴を利用した財テクとして、1)簿価分離の仕組みを利用した節税を証券会社がやっていた、2)営業特金:資産運用を証券会社に一任するかわりに、損失補償や高い利回りを保証した、これを大蔵省証券局が1989年12月26日に通達で禁止した(p103,195)

    ・1990年3月に大蔵省銀行局がだしたもう一つの通達「土地関連融資の抑制について」により、株式と土地のバブルは消えた(p107)

    ・企業が融資を受けて会社を経営するように、政府は国債を発行して、将来への投資を含めて国家を運営する(p122)

    ・国債は借金だから駄目だというのは、緊縮財政になって景気が悪くなってもいい、あるいは、大幅増税されてもいい、と言っていることだ」(p125,126)

    ・日銀券には本来利子はつかない、と言ったのは、2008-13年において、日銀当座預金に0.1%の利子を付けることを常態化してしまったから、そこで超過準備金の一部にマイナス金利が課せられた(p133)

    219年7月28日作成
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    投稿日:2019.07.15

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