【感想】恋の櫛―人情江戸彩時記―(新潮文庫)

藤原緋沙子 / 新潮文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • chifuyuk

    chifuyuk

    人情江戸彩時記シリーズの4作目。もの作りの職人をテーマにした短編が4編。どの話も藤原さんらしい余韻の残る作品で読み返したくなる。私は表題作が一番好きかな?

    投稿日:2020.05.22

  • kimikokumiken

    kimikokumiken

    4話からなる。
    人情江戸歳時記と、描かれていて、どれも物づくりの話が、基礎と、なっている。

    「蠟梅」針仕事 袋もの
    「木いちご」鼈甲細工師
    「藪椿」漆器の塗師
    「恋の櫛」柘植細工師

    どれもが伝統を受け継ぐ仕事であるのは、良いのだが、どれもこれも、お金にまつわる話であり、蠟梅など、男の口車にのって、貯めたお金を全て取られてしまう女が、描かれている。
    最後は、元のさやにおさまるのだが、、、これでいいのだろうか?と、わだかまりが、残るのでは・・・・
    「木いちご」にしても、幼馴染にお金を用立てるために、無理をしたのに、それは、賭博へと、化してしまう。
    最後に、賭博で稼いだお金で、返って来るけど、その友人は、死してしまう。
    「藪椿」塗師が、好意を持っていた女は、嫁したのに、情にほだされて、お金を貸してしまうのに、持ち逃げされる。苦労を知っている糟糠の妻おすぎが、目に見えない所で、尻ぬぐいをしている。
    「恋の櫛」 武士でも、ここまで、お金に貧窮しているとは・・・・
    しかし、この最後の物だけが、未だ、お金の困窮だけでなく、未来が、明るいように見える。

    煩悩に翻弄される人間を描いているのだが、、、、人情味あふれた作品の方が、好きである。
    続きを読む

    投稿日:2018.12.11

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