【感想】日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年

井上久男 / 文春新書
(8件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • takkvon

    takkvon

    財務の建て直しと大規模グローバル企業の安定維持はまったく別のスキルなのだと分かった。経営というのも色々要素あるので、プロ経営者というのもまるっとさせすぎなのだなと。

    投稿日:2021.04.30

  • Ayaka.F

    Ayaka.F

    自動車業界に詳しい上司から借りた一冊。思ったより面白い。ほんとに長年筆者が取材してきたのがわかる。

    一言でいうと「今の日産では働きたくない」。
    創業から今まで、内部抗争を繰り返してきた会社。ゴーンはその潮流の一例でしかない。
    社内政治ばっか考えてほんとに大事なものづくりや技術をないがしろにして会社として大丈夫なのか。
    ゴーンさんはハゲタカ的リストラクションは得意でも、サスティナブルな会社づくりには向いていない。有事と平時に向いているトップの気質は違うということの最たる例。

    最後の章、「これからの自動車産業」が業界知識として面白かった。
    中国やアメリカ、列強が国を賭けた戦略で攻めつつある自動車産業において、今まさにパラダイムシフトが起こりまくり。果たして日本のお家芸はどうなっていくのでしょうか。
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    投稿日:2020.10.06

  • kun92

    kun92

    そもそも日産てのはこんな会社だったのかって感じ。

    権力闘争に明け暮れて、外資導入せずにいられず。
    やって来たのは短期業績回復請負のコストカッター。
    それでV字回復したのは良いけど、要は、カンフル剤を栄養剤と間違えた。
    長期安定経営は無理だった。
    んで、本人が、名誉は金で買うものだという信念のお方だった。そこの仏政権の思惑とか色々絡んで来てるわけだが。

    おんぶ抱っこで来たくせに、クーデターは良いが、自分たちで出来もせず、国家権力に頼った。
    そんな図式ですか。

    この後楽器ケースで海外逃亡したおじさんの話はまだないわけだけど、つまり、そんな道化の果てに日本が失うものは国益なのか、あるいは、「正しい」司法を手に入れるのか。

    NOTE買わなくて、本当に良かったよ。
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    投稿日:2020.03.10

  • darkhead

    darkhead

    今となっては、だってゴーンだもの、ですべてが片付けられてしまう風潮。
    荷物に隠れて逃亡しちゃうようなやつだもの、でおしまい。

    でも、そんなゴーンに頼るほか無かったのも、そんなゴーンでリバイバルしたのも、日産。

    晩節を汚す羽目になった遠因には、日産の社風のどうしようもなさもあったのでしょうとしか言えなくなる。
    川又・石原・塩路・ゴーン・西川、次から次に生まれては蹴落とされる「天皇」。

    そうこうしているうちに、仏・チャイナに技術を根こそぎ持っていかれて終わるぞ、と。
    日本のだめな部分を凝縮させたような企業で悲しい。
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    投稿日:2020.01.10

  • ucym100

    ucym100

    米国から帰国した鮎川は戸畑鋳物を創業 1910

    日産コンツェルンの流れを汲む企業 春晃グループと呼ばれることもある

    日産自動車ほか、日立製作所、SOMPOホールディング、XTGグループ(旧新日鉱グループ)日本水産

    芝公園に春光会館がのこる 迎賓館 伊藤博文の次男の邸宅だった

    販売店には、メーカが株式を保有し社長もメーカから出向する直営販社と、地元の名士が独自の資本で看板を出す地場販社がある 日産は地場販社の割合が高い
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    投稿日:2020.01.10

  • さぬきうどん人

    さぬきうどん人

    2018年11月、日産自動車のトップ、カルロス・ゴーン逮捕。それはゴーンの部下である日産幹部たちのクーデターだった。そして、ゴーン氏による日産の私物化が明るみになる。

    当時の日産とゴーン氏の不祥事ニュースに驚いた記憶がある。が、著者の取材によれば、すでにゴーン氏は経営に興味を持たず、私腹を肥やすことに専念していたようであり、それは日産内部で周知の事実だったようだ。

    本書は、ゴーン氏の日産をV字回復させた手腕の評価よりも、彼の裏の顔を暴くことに注力。さらに、ゴーン失脚を計画した中心人物、西川廣人氏への評価はゴーン氏よりひどい。まるで彼がゴーン氏と同じように失脚することを予言しているかのよう。

    結局、どうして日産とゴーン氏がこうなってしまったのか。ゴーン氏は倒産寸前の会社に乗り込み、リストラを中心とするコストカット経営についての能力はあるが、その後の安定かつ長期的な経営をできるタイプではなかった。そんな彼が20年もトップに君臨したことが、ゴーン氏にとっても日産にとっても不幸なことだった。「日産vsゴーン」とは組織トップの交代の難しさを知るモデルケースにも当てはまる。
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    投稿日:2019.10.04

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