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松本修 / 集英社インターナショナル (13件のレビュー)
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総合評価:
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ikaojo
このレビューはネタバレを含みます
これも『全国アホ・バカ分布考』のように、ある視聴者からのハガキが元だった。ただし、女陰・男根語は放送禁止用語であるため、テレビでは取り上げることができなかった。 「アホ・バカ」と違って、話はスピーディーに進んで行く。ただし、実際にかけた時間は23年! 今回は、もう調査方法は確立されているし、大学の先生方の知り合いも増えた、一次史料もすぐに取り寄せる。すっかり在野の学者としての風格が見える。 もちろんこれらの語も周圏分布を示した。ただ、アホ・バカと違って、一種タブーのような扱いを受けた語であるため、また違った苦労がつきまとう。数ある辞書も詳細に事欠き、ついには広辞苑を始めとする辞書の間違いをも指摘することになる。 ここでも著者の執念である。そもそも新たな命が生まれ出る箇所が禍々しい言葉を語源とするはずがない!そこから、広く認知されていた語源について、徹底的に疑い、調べ尽くしていくのだ。 調べるうちに、女陰・男根語がタブーとされ卑猥な印象を持つようになったのは、極々最近の話であることも分かってくる。 最後には、当初調査依頼をしてくれた視聴者に直接会って周圏地図をプレゼントする。 京都では仕上げの会を催す。 そこから、著者の大いなる想像力が花開き、、、と言う大団円。
投稿日:2023.11.05
zenzen01
興味本位で読んでみたが、実に学術的に素晴らしい仕事で、圧倒されることになった。各地の方言を採取しそれが京を中心に同心円状に分布している事を示すことによって、元々時代ごとの御所や宮中での高貴な女房言葉だった可能性を論じている。この論考は調査結果と数多くの文献をベースにしているので説得力がある。 また、広く流布されているマラの梵語説は、実は証拠を見出せず、それらを無批判に取り入れている言語学・民俗学の有名人にも容赦なく批判を浴びせている。このような分野をあまり真剣に論ずるつもりがなかったのだろうと! 最後は筆者の夢想による大円団が描かれるが、人によっては余計と感じる向きもあるようだ。ただ、私はこれで、この著者がTVの世界出身であった事を思い出させるのである。
投稿日:2021.05.26
ciel
始まりは23年前のナイトスクープの依頼、性器の呼称について大真面目に分布図をまとめている本です。まさかの350ページです。 女性のは放送禁止用語なんですね。男性のはいいのに。 オメコやマラは聞いたこ…とあるけどホト、マンジュー、ボボ、ヘノコ、カモ、シジとか聞いたことなかった! 饅頭とか辺野古とか…続きを読む
投稿日:2019.07.13
ブクログスタッフ
2/18は「方言の日」 放言の収集・分析・検証によって、学術的レベルで隠語を突き詰めた一冊。 新書大賞2019、19位!
投稿日:2019.06.19
kosunta
ネタはおもしろいが、若干くどい。 遠回りした文章の面白さはあるが、冗長な感じがしてあんまり好きじゃない。
投稿日:2019.05.26
Teddy
あの「アホ・バカ分布考」の探偵ナイトスクープ松本さんが、同じく投書をもとに男根と女陰の名称を調べたという大作。 いやいや、文化人類学ですよ。民俗学。アホ・バカと同じように、京都を中心とする同心円で言葉…が伝わっていくということと、性がタブー視され言葉が秘められること、いろんなテーマが含まれています。 放送禁止用語になって、番組で取り上げられることがなかったのが残念です。続きを読む
投稿日:2019.05.19
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