【感想】拳銃使いの娘

ジョーダン ハーパー, 鈴木 恵 / ハヤカワ・ミステリ
(36件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
13
14
6
1
0

ブクログレビュー

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  • ibegyou

    ibegyou

    最後まで読んで拳銃使いの娘というタイトルに得心がいった 何か一つのものを守りたいという憧れにつながる
    物騒で苦手な話だったが読みやすくてページ数が少ないせいかサラサラ読めた とても良い

    投稿日:2023.10.27

  • autumn522aki

    autumn522aki

    ★5 ギャングからの逃避行、愛する娘を守るため、命を懸ける父親の熱い想いと行動… #拳銃使いの娘

    ■きっと読みたくなるレビュー
    熱く、素敵な話やった… ★5

    少女ポリーが可愛すぎて尊い。
    金星生まれの設定やぬいぐるみに自分に投影したりするなどして、いつも微妙な精神バランスをはかって、自らの境遇を受けいれている。それでも彼女には、生き物として生死の覚悟をしなければならない場面が次々と迫ってくる。
    決して多くを語らず、ぐっと歯を食いしばんで強い意思をもって勇気のある決断していく。読めば読むほど胸が苦しくなっていくよ…

    読んでいる最中は、なぜこんな父親と一緒にいるのか、どうしても理解できなかった。しかし読み進めていくうちに、その理由と正体がだんだんわかってくる。

    それは父親ネイトの娘を想う気持ち。
    娘のためにすべてを投げ売り、自分がもつすべて技術や能力を分け与え、どんな犠牲を払ってでも娘の命だけは守る。彼は最初から最後まで、一切ぶれない。これは子どもをもつ親としては熱すぎる。

    本書はとにかくこの二人の絆、会話、行動、成長に尽きる。

    何度も襲い掛かる絶体絶命の危機。いつも父親が娘をひっぱり、時には体をはって守る。娘は父の安否を気遣い、やったことのないことに挑んでいく。それがたとえ汚れた仕事や暴力であっても、二人とも覚悟をもって突き進む。

    決して強くはない、むしろ何も持っていない二人であるが、彼らの命を懸けた行動のひとつひとつが、読者の魂を揺さぶってくるのです。

    なお本作はプロットが上手で、文章も読みやすく、それでいて文芸的で綺麗。エンタメとしても優れ、そのまま映画になっちゃう。
    しかもページ数もそれほど多くなく、バランスも抜群。海外ミステリーに読みなれてない人でも手軽に楽しめる優秀な作品でした。

    ■ぜっさん推しポイント
    良い作品には記憶に刻まれる名シーンがある。

    終盤にポリーが躍動する場面があるんですが、これが超痺れるんですよ…
    緊張感とリアルさ、そしてポリーが自信の弱さを乗り越えていく心の叫び。

    これは歴史に残る名シーンです。これを堪能するだけでも、読む価値がありますので、ぜひぜひ体験してみてください。
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    投稿日:2023.04.08

  • 家計法廷

    家計法廷

    このレビューはネタバレを含みます

    海外ドラマ「メンタリスト」の脚本家であるジョーダンハーパーの初作品。「メンタリスト」好きだったなぁ。。。

    で、本作はミステリというより冒険小説。主人公は父親ネイトと、娘のポリーと熊(ぬいぐるみ)。
    ネイトが牢獄内でギャングのボスの弟を殺してしまったため、自分だけでなく元妻と娘ポリーまで処刑対象に。出所後すでに元妻が殺されていたため、誘拐のようにポリーと逃げることに。逃避行の道すがら、成長していくポリーと父親との関係。
    短い小説ながら、とんでもなく良かった。

    あと、熊のぬいぐるみ、キャラが濃すぎる笑
    他の作品も読みたいけど、書いてなさそう?
    ポケミスって一品物の良作が多いから一度集め始めると止まらないんだよなぁ。。。

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    投稿日:2023.02.21

  • take9296

    take9296

    11歳のポリーの前に、刑務所帰りの実の父親ネイトが突然現われた。獄中で凶悪なギャング組織を敵に回したネイトには、妻子ともども処刑命令が出ており、家族を救うため釈放されるや駆けつけたのだった。だが時すでに遅くポリーの母親は殺されてしまった。自らと娘の命を救うため、ネイトはポリーを連れて逃亡の旅に出る。処刑命令を出した組織に損害を与えるため、道々で強盗をくりかえす父子。暴力と犯罪に満ち危険と隣りあわせの旅の中で、ポリーは徐々に生き延びる術を身に着けていく。迫る追っ手と警察をかわして、父子は生き残れるか?

    アクションに次ぐアクションで、読ませます。
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    投稿日:2022.09.18

  • ひまわりめろん

    ひまわりめろん

    方向音痴なんです

    そして方向音痴の天敵と言えば野外フェスかどでかいショッピングセンターと相場は決まっています
    特に大きな建物の中はまずいですよね
    もう完全自分の居場所を見失って右も左もわからなくなります(いや左右はわかるでしょ!)

    そしてそういうでっかいショッピングセンターに付きものの広大な屋内駐車場ね!
    あれもう100%自分がどこに駐めたかわからなくなりますもんね
    どのエスカレーター使ってどの通路を使ってとか完璧に覚えたつもりでいて今日こそは迷いなく自分の車の場所に!と思うんですが

    やっぱり『見当違いの場所へ』なんちて

    さて『拳銃使いの娘』です

    「拳銃使い」違うやん!というね
    まあそういうことじゃないんでしょうがw

    刑務所から出所した父としばらく会っていなかった11歳の娘が殺し屋から身を躱しながら旅を続ける中で娘は強さを身に付け父娘の距離が縮まっていき二人は反撃にでる
    なんかありそうな設定ですがなかなかに面白かったです

    でもなぁ、なんか惜しいんですよね
    二人の距離の縮まって行くところとかちょっと雑なんですよね
    おいおいそれで信頼関係できあがっちゃうの?って
    もうちょっと丁寧な心理描写があったらもっともっと面白くなりそう

    それにしても皆さんこういう傑作をどうやって探し出してくるのかな
    ハヤカワにこんなノベル(?)のシリーズがあるなんて知りませんでした

    ま、おかげさまでたどり着けたので良しとしよう
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    投稿日:2022.04.19

  • sana

    sana

    ギャングに命を狙われた少女と父親の逃避行。
    ノワールですが、面白いです。

    11歳の少女ポリーは、母親とその再婚相手と暮らしていました。
    父親は何年も収監中。
    ところがある日突然父親が現れ、命を狙われているから一緒に来いと告げます。

    刑務所にいた父のネイトは、ギャング組織の親玉に睨まれ、家族ともども抹殺指令が出たため、脱獄してきたのだ。
    妻がとっくに再婚した相手と暮らしている娘のことなど、あまり気にかけてはいなかったのだが。
    父と同じ淡い青色の眼をしたポリー。
    「拳銃使いの眼よ」と母親には言われていました。

    互いに馴染のなかった父と娘が危機に瀕してやむなく行動を共にし、次第に気が合う相棒となっていくロードノヴェル。
    常識を超えた状況ではあるが、その関係性に心温まります。
    暗殺指令を覆すために、どういう手段をとるか?
    熊のぬいぐるみを離さない女の子は次第に度胸を身につけ、変貌していきます。
    そして…?

    アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)新人賞受賞作。
    スピーディな展開で、読ませます。
    続きを読む

    投稿日:2022.04.08

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