【感想】メロスのようには走らない。 -女の友情論-

北原みのり / ベストセラーズ
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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ブクログレビュー

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  • キイロyellow

    キイロyellow

    このレビューはネタバレを含みます

    メロスのようには走らない。女の友情論。

    そりゃ走らないよなー。だって女ってそこまで友情に対して義理堅くないもん。
    女同士の友情で命かけるわけないじゃーん。
    って思って読み始めたら、全然違った内容だった。

    私はどちらかっていうと、女同士の友情だとかそういうの、まったく信じてないし、まったく興味がない。

    専業主婦か働く主婦か。とか、既婚か未婚か。とか、はたまた美人かブスか。というふうに、女性の人生をなんでもかんでも二極化したがるこの世の中。そして、「女の敵は女」とばかりに執拗にけし掛けるようなこの風潮。

    それって、なんか間違ってるよ。って言い切る北原さんの文章が、なんだかとても清々しかったな。

    でも、だからってすぐに、誰かに素直に心を開けるわけでもないのだけれど、女友達の存在って大事なんだなー。っていうの、すごく伝わってきました。

    でも、やっぱり私は、メロスのようにもメロ子のようにも走らないかなー。ってことを思いながら読んだ一冊でした。

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    投稿日:2022.02.16

  • kentoriko

    kentoriko

    田原節子さんが最後の大切な人の一人と言ってもらった話や、上野千鶴子さんが北原さんの田原節子さんに対するエッセイに電話をかけて抗議しつつも、はなせはわかり、女性として先輩も後輩も尊敬の念を持って接している話か゛よい。
    女子の馴れ合いを意識する人、会社での女同士での教理の取り方とか、疎遠になっていてもある日突然会っても話が合うとか、子供がいる、いないで、話が合う合わないと揉めるとか、同じ経験があるが、言葉にしたくなかったことか文章になっている。「毒婦」を書いた北原みのりさんのエッセイ。
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    投稿日:2020.01.25

  • call4

    call4

    私たちは男同士の友情を太宰治の「走れメロス」で学んだ。では、女同士の友情は?
    本書でそれが語られる。

    投稿日:2017.11.06

  • maaki625

    maaki625

    女の友情論
    わたしも女友達がほしい。
    フェミニストの文を読むと背中を押されてるようで元気になる。わたしはまだまだあまいなぁ。自分のせいにしなくていいのにしちゃってる。なりたくてもなれない。
    子どもを持つ女には子どもの話をしてもらいたかった、人は別々の人生をいきているだけだから、てなところなんかはなるほど。
    田原節子さんのはなしはすてきなはなしやった。
    続きを読む

    投稿日:2016.11.11

  • 路傍の花

    路傍の花

    走れメロスの設定を、主役級3人を男から女に替えて、走れメロ子の物語にしたところは、実に頷けるものでした。
    友情の物語じゃなく連帯の物語になっていたような気もするけど、連帯がなければ女は友情に生きることもできないという、友情の話と思えばいいのか。
    メロスは友情ゆえに生かされたけど、メロ子は友情ゆえに殺されそうになる。メロ子を救ったのは、セリ子の境遇に同情する女たちの声。
    めでたしめでたし見えなくもないのメロ子の物語ですが、女たちの連帯なしには、悲劇を免れませんでした。メロスたちが友情のみで命を助けられたことを思えば、「女にとってめでたくない状況です・・・・。

    なお、「メロスのようには走らない」というタイトルは、女なら馬を買って(または借りて)走り、確実に日限を守るだろうにという、最初の疑義からつけられています。この本の中の一章が「メロスのようには走らない」であり、他は著者の経験談。これがまた、いちいち「読ませる」経験談なので、みんなに読んでみてほしいです。女という罠に嵌まらないために。
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    投稿日:2014.03.16

  • yosh712

    yosh712

    各章作者の振り返り談が中心の内容、非常に面白かった。中でもタイトルにもある女版走れメロス「メロ子」の話は秀逸。女は一つでも同意があればすんなり集団を作り、そうなると俄然団結力が生まれるのだということ。かたや既婚、未婚、子供ありなしといろいろと格差はあるわけで。自分にも何年も会わなくなってしまった友達が何人かいる。旦那とか子供とかいると価値観がやっぱり変わっちゃうんだよな、なんて頭の隅では思ってた。けどこの本読んで、この感情かなりの被害妄想であることにあらためて気づく。途端に恥ずかしくなった。最近ではこの人生の格差問題、どうやら男性にも起こっているみたいだ。ほんと生きてくって大変だなぁ…。続きを読む

    投稿日:2014.02.28

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