【感想】容赦ない愛と欲望

一緒に施設で育ち、２人して同じ家に養子に行った義弟×義兄のカップル。

手先は不器用なんだけど、勉強がよくできた義弟。
手先は器用なんだけど、頑張らないと勉強の方では義兄に置いてきぼりを食らう義弟。
…真反対な２人が子供の頃なりたかったものが“世界一の電気屋さん”
施設のエアコンの修理に来た電気屋さんを見て２人してあこがれ
２人でやった“電気屋さんごっこ”壊れた電気製品を分解しては、組み立てていたんです。
頭のいい受けちゃんが仕組みを理解して指示を出し、攻めさまが器用に組み立てる。

そんな２人は、家族として、恋人として大きくなるんですが
わかりやすい攻めさまに比べ、だんだんと感情を表に出さなくなっていく受けちゃん。
就職をしたあたりから、一緒に過ごす時間が減り、すれ違い
受けちゃんのことがわからなくなっていく攻めさま。
おまけに、受けちゃんも素直に自分のことを語ろうとはしないんですよね。

話し合おうよ、君たち！　と説教を食らわす私。

２人で暮らしている部屋に女性を連れ込んだことで、２人の中は決定的になります。
ヘッドハンティングをされ、受けちゃんはアメリカへ行ってしまいます。

３年後、日本へ戻ってきた受けちゃんは、攻めさまの上司として再会！
その頃の攻めさまは、うらぶれたエンジニアとしてリストラ要員となりはてていました。
そんな攻めさまを無視するだけでなく、過酷な仕事を強いる受けちゃん。
受けちゃんに振り向いてもらいたい一心で、意地になって仕事をする攻めさま。
でも、冷たいんです、受けちゃんは。

あ〜〜、２人はどんどんどんどんすれ違っていくんです〜！
お互い、何か一言伝えさえすればいいんだよ〜。ああ、じれったい！

義母も２人の中を心配するんです。
受けちゃんに対する攻めさまの誤解を解こうとするんですが、聞く耳持たず。
変なところでいじっぱりなんですよ。

そんなある日、実家でアルバムを見つけ、義母の話を聞く攻めさま。
今まで気がついていなかった、受けちゃんが隠していた気持ちを知ります。
改めて、自分の気持ちを伝える攻めさま。
変わらず素っ気ないんだけど、昔と変わっていないんだと言う受けちゃん。

ああ、ようやく気持ちが繋がりましたっ！
ここへ来るまでの道のりの遠かったこと、長かったこと。

「私はお前を“世界一の電気屋さん”にするのが夢だった」と言う受けちゃん。
攻めさまを世界一の電気屋さんにするために、会社を合併させたり
落ちこぼれ部署を改革したり。何ともひねくれた愛し方ですね。

そんなすれ違いやじれったさも、読む分には楽しませてもらったかな？と。
すぐに誤解も解けて、ラブラブじゃぁねぇ〜。
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