【感想】ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち

河合香織 / 小学館文庫
(4件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • nogeikuzo

    nogeikuzo

     多少、日本ワインに興味がないと「?」って感じの「岡本英史、城戸亜紀人、曽我彰彦」がワインと出会い、作るまでの物語。映画化もされている。

     やっぱり少しおかしな(普通でない)人、計算しない(できない)人でないと、こんなワインを作ろうなんてしないんだろう。凡人かつ計算高い私には無理だ。

     今も昔も飲み物や食べ物の宣伝手法は「体にいい」。本格ワインが入ってきたときも「甘くないものはまずいという認識であり、しかし、アルコールを添加していない天然のワインだから薬としての効用は高いという」という打ち出しだったようだ。少し前も「ポリフェノールは体にいい」で赤ワインが大ブームになった。

     本書では、ワイン造りの方針をめぐって対立したと書かれていた曽我氏の弟、曽我貴彦氏も後に作り手として大成功した。そのワインも高い評価でかなりレアな一品となっている。元メルシャンの味村氏など、業界の著名人も登場。
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    投稿日:2020.08.02

  • みわおでん

    みわおでん

    恥ずかしながら、飲むのは好きだがワインについての基礎知識は皆無で、少し難しい箇所もあった。
    2018年以前、酒税法が改正されるまでは原料自体が国産でなくても、加工さえ国内で済ませれば国産ワインとして販売できていたことを初めて知った。

    ワインを楽しむのは、なんとなく華やかなイメージがあるが、本書に登場する国産ワインの革命児たち、ウスケボーイズたちは自身の目指すワインの形に向かってまっすぐ、ただ地道に葡萄と向き合っている。
    これからは、味だけでなく、少なくともそのワインが出来上がるまでの背景もイメージしながらワインを楽しみたいと思った。
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    投稿日:2020.05.27

  • kobecufs

    kobecufs

    おすすめ資料 第487回 (2020.01.10)

    本書は、ワイン造りに人生を捧げた青年たちを描くノンフィクション作品です。

    その情熱と功績は、解説で「『嗚呼、無情』として部分的に翻訳紹介されていたヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』の全訳に取り組み、この大作の全貌を新訳で見事に紹介するばかりか、日本語の芸術として昇華させた」と喩えられています。

    著者の河合香織さんは、本学ロシア学科の卒業生です。

    著者の方に思いを馳せながらする読書は、作り手を思いながら飲むワインのように、きっと味わい深いものとなるでしょう。

    【神戸市外国語大学 図書館蔵書検索システム(所蔵詳細)へ】
    https://www.lib.city.kobe.jp/opac/opacs/find_detailbook?kobeid=CT%3A7200257894&mode=one_line&pvolid=PV%3A7200597565&type=CtlgBook

    【神戸市外国語大学 図書館Facebookページへ】
    https://www.facebook.com/lib.kobe.cufs/posts/2688813517835003
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    投稿日:2020.01.20

  • syiki

    syiki

    ワイン通でもないしそもそもボトルを買うことなんて年に2回あるかどうかという程度なんだけど・・・、俄然、日本のワインに興味がわいた。「国産ワイン」が輸入原料を使っていることはなんとなく知っていたし、2018年から「日本ワイン」という呼び方が定義されて純粋に国産のものが見分けやすくなったことも聞きかじっていた。
    しかしその、日本で採れた(とくにワイン用の品種の)ぶどうから作るということが、こんなにも障害が多く、また認められにくかったことだったとは知らなかった。フランスなどの一流産地にかなうわけがない、だって日本はぶどうの栽培に適していないから・・・という、はなから諦めた「宿命的風土論」に皆とらわれていたのだという。
    それに異を唱えた麻井宇介氏の、志と教えを継いだ3人の若者の奮闘を読んでいくうちになんだかぶどう畑の中に立っているような気さえした。3人それぞれの想いはとても深く、ぶどうと一心同体のよう。芽吹きから実りまでの様子や、畑の広がる景色がよく描写されていることもあって、臨場感もたっぷり。のめりこむように一気読み。
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    投稿日:2019.02.08

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