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中山夏樹 / 平凡社 (3件のレビュー)
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tarteたたん
戦争によって、否応なく運命を大きく操られた人々。 表題の「サイゴン陥落の日に」も良かったが 「西北の地から」が心に残った。 シベリアの抑留を生き延びた今は痴呆を発症してしまった祖父のノート。 【僕は人…の心が何年経っても変わらないなんて信じていない。でも、もし変わってしまうのなら、変わってしまうことも含めて すべてを認めることが、 一人の人間を見つめるということなのだろう。】続きを読む
投稿日:2022.01.14
松岡宏倫
高齢者にスポットを当てたお話。 四つの小話で構成されている。 サイゴン陥落の日に 歴史の事実に絡めて人間模様を見事に描いている。友情と恋愛がうまく表現されていた。 西北の地から シベリア歴史と…介護の問題を絡ませてあり、戦争の悲惨さと引き継いでいくことの大切さを感じた。会社を辞めて海外放浪の旅は意味が分からなかったが。 水辺の周回路 親の母性というか家族愛を感じた。人間のもろさと共に、両親のありがたみを再認識した。 ゴールドの季節 定年後の生きがいを何にすべきか考えさせられた。演劇や音楽、物書きは無理だけど、四十前には何かを決めたいと思った。1人1人の人生を感じるにもっと力を注ごう。続きを読む
投稿日:2019.05.15
e-kakasi
▽2015年『サイゴン陥落の日に』第二回晩成文学賞 ▽2016年『西北の地から』第三十三回さきがけ文学賞 ▽2018年『ゴールドの季節』第四十九回埼玉文芸賞準賞 著者は外資系製薬会社をリタイアしてか…ら、本格的に執筆活動を開始したまさに“晩成”の人。頭が下がります。私は、主人公の祖父のシベリア抑留体験と、自らの自分探しの旅たちとを重ね合わせた『西北の地から』が好きです。また、タイトルのつけ方が巧い。続きを読む
投稿日:2019.04.10
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