【感想】平成風雲録 政治学者の時間旅行

御厨貴 / 文春e-Books
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • shimu2

    shimu2

    【すべての政治課題は等価におかれる。そして解決へむけて一斉に進んでいく。メディアはその断片を捉えながら安倍政治の実態に迫ろうとする。しかしなかなかその実態を把握しえない。なぜか。今やそのメディアも含めて、政治を論じるのではなく、政治を消費するからなのだ】(文中より引用)

    実務の分野でも活躍する政治学者の御厨貴が、現在の政治から名編集者との邂逅に至るまでの幅広い分野について記した新聞記事や論考をまとめた作品。平成期に書かれた作品を取り集めることにより、俯瞰して読み進めると平成の政治史に関する輪郭が得られるような作りとなっています。

    かちっとした政治評論はもちろん魅力的なのですが、個人的に読んでいて心地良かったのは、絶妙な塩梅に肩の力が抜けた「小品」とも呼べるような作品の数々。何気ないことを書いているようでありながら、その事象の深いところを見透かすような視線の持って行き方に魅力を感じました。

    それにしても御厨氏は凄いペースで文章を書いているもんだと驚嘆☆5つ
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    投稿日:2019.07.22

  • Zucci

    Zucci

    政治学者、御厨貴氏の著書。

    安倍政権を「やってる感」を演出する内閣、政策の正しさが問題なのではなく、それ自体をぶちあげることで、何かに取り組んでいる感を出す、それも次から次からぶちあげ、ある意味「決める」。こんな繰り返しで継続を図っている安倍政権。

    ただし、政局には敏感で、それは自分自身の個人的カリスマ性が劣る、政権の中ではイデオロギーも含めてマイノリティーであることを認識しているからこそ、何もかも大きく「とりこんで」しまい、国民の求めるときにそれをぶちあげる。

    モリカケ、靖国、憲法改正、アベクロバズーカー実は成果と呼ばれるものはないに等しいのに、ここまで長期的に、しかも大局的に見れば安定した政権を維持している。

    世界に目を向ければ、従来との政治観で説明できない現象がやはり起きている中で、国家運営はなされている。

    時代は変化した。そんな認識で、従来の常識からはなれて、世の中の動きを自分なりに考えてみるときかもしれない。
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    投稿日:2019.05.11

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