【感想】ZOO 1+2

乙一 / 集英社文庫
(685件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
190
237
184
28
6

ブクログレビュー

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  • ひぃ。

    ひぃ。

    常にドキドキハラハラする短編集だった。
    他にはない、ジャンルでこんな話を思いつくのが凄すぎる。
    ホラーが好きなので、お気に入りの一冊

    投稿日:2024.04.20

  • まっしべ

    まっしべ

    おそらく15年くらい前の高校生時分にこの文庫版は読んだことがありましたが新品を再入手。《SEVEN ROOMS》のあらすじは強烈なトラウマのように記憶にびっちりと焼き付いて残っているし、《カザリとヨーコ》の痛々しさも非常に良く覚えておりました。
    が、さすがに年月を経て受け止め方がだいぶ変わっているなと、懐かしさと共に新鮮な気持ちを抱きつつ読了した次第であります。

    独立短編5話収録。


    《カザリとヨーコ》…非常にドス暗いんだけどなんか明るい不思議な読み口の現代おとぎ話。自分の人生は自分で切り拓くのだ。

    《SEVEN ROOMS》…怖いんだよこれ!と思っていたけど、改めて読み返してみると犯人の裏側について気になる事がたくさん。毎日どこかから女性をひとり攫って来て、前日に汚した部屋を綺麗に掃除して、毎朝出している6枚切りか8枚切りかわからないが(部屋数的に6枚だと思う)食パンを買い出しに出掛け、18時には電ノコ担いで日課の残虐解体ショーに勤しみ、生活費・施設維持費を捻出する為に夜勤やスキマバイトに励む…そんな姿を妄想すると妙に親しみすら感じられる人間像が浮かび上がる。まさかの実家暮らしだったりするのかな、など。

    《SO-far そ・ふぁー》…ちょっとおとうさんが不憫。

    《陽だまりの詩》…15年前当時はあまり印象に残らなかったけど、今ならこの話の良さがわかるようになった気がする。後半に2回「愛と死」というワードが出てくるがまさに本作のテーマはこれかなと。「愛と死は別のものではなく同じものの表と裏だった。」(p194)・「愛と死を学びながら育ち、世界の陽だまりと暗い陰を行き来しながら生きていたのではないでしょうか。」(p205)とある。愛と死を対照して考えるというのは斬新なように思う。愛を失うことは即ち生命を失うことと表裏一体、ということだろうか。あらすじは平凡ながらも良い余韻の一編。

    《ZOO》…表題作にして奇っ怪なサイコミステリっぽい話。ピーター・グリーナウェイの映画『ZOO』(1985年)へのリスペクトやオマージュを感じる作品。映画『ZOO』は確かに衝撃的だし気持ち悪いしちょっと観て後悔したんだけど、『九相図』然り、生命あったものが徐々に壊れ形を失っていく様を見つめるという冒涜的な魔性が魅力の一因なのかな。「穴の奥の、もはや人間の姿をしていない彼女は、砂埃に覆われ、半ば地中に埋もれている。」(p234)という一文からも、〈俺〉が放置した(放棄した)時間の量が垣間見える。終わり方は…うーむ。

    2へ続きます。


    27刷
    2024.4.11
    続きを読む

    投稿日:2024.04.11

  • 犬

    共通のテーマに対してそれぞれ違ったアプローチで語られてるので、飽きることなく全話とても面白かった。
    怖い話、切ない話、泣ける話、狂った話とてんこもりとなってます。

    投稿日:2024.03.02

  • shirotantan

    shirotantan

    このレビューはネタバレを含みます

    さっと読めるエンタメ作品。世にも奇妙な物語などのソフトホラー好きにはいいと思う。陽だまりの詩が好き。

    英語版が出ているのを知って乙一さんを知る。そこから日本語版を読んでみようと思った作品。映像化できなそうな作品もあったけど、実際映像化されているのを知ってびっくり。

    カザリとヨーコ
    怖い、ひどい、理不尽
    SEVEN ROOM
    グロイ、怖い、匂う
    So-far、そ・ふぁー
    両親のどちらかを選ぶとどちらかが死んでることになる。少年の心の動きが切ない
    陽だまりの詩
    一番好き、情景が浮かぶし優しさに覆われている。最後の意外なエンディングもよい
    Zoo
    怖い。うっかり彼女を殺してしまった男の葛藤と奇行?

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.02.20

  • 簀湖

    簀湖

    自分を小説沼に追いやった元凶。
    当時まだ幼かった自分に衝撃だった。
    SEVEN ROOMSがすごく怖かった。

    投稿日:2024.01.28

  • ことり

    ことり

    初めての乙一作品。面白かった!
    1話目から主人公が可哀想すぎて途中で読むのやめようかと思うけれど続きが気になってやめられず読み進めてしまう。さらに2話目は衝撃的でドキドキしながら読みました。どのお話も読みやすく面白かったけれど1話目と2話目が特に印象的だった。続きを読む

    投稿日:2024.01.19

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