【感想】千葉ジェッツの奇跡 Bリーグ集客ナンバー1クラブの秘密 (角川ebook nf)

島田慎二 / 角川ebook nf
(6件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • さとさん

    さとさん

    一気読み。スポーツビジネスの栄枯盛衰が描かれた本でした。とても面白かった!より多くのビジネスパーソンがスポーツの現場にも参入すると良いな。

    投稿日:2022.02.10

  • tr26

    tr26

    スポーツビジネスのリアル

    夢語りのビジョナリーだけでなく、地道な努力で収益化してこそ、持続的に愛され夢を与えられる
    (スポーツ経営にも両効き経営を)

    ■概要
    夢を語るだけでは儚い。まずは地道に小さな目標を立てる、達成する(小さく稼ぐ)夢を描くのは良いが、そこへの投資は稼ぐ体力ができてから。ステップを分けてロードマップを考え、実行していくことが大切。夢の押し売りではダメ。
    夢があるなら、まず皆が納得する理念として掲げる、すなわち言語化する。それを基に進むべき方向性(≒戦略)を見極め、具体的な戦術や業務プロセスに落とし込む。
    大きく抽象的な理念を描きつつも、まずは小さな事をコツコツと積み上げ「勝ちクセ」をつけていく。

    ■感想/評価
    島田さん(現Bリーグチェアマン)のジェッツ再生録を基にスポーツビジネスのリアルを感じ取れる。読んでおいて良かった。もし今の自分がスポーツチーム経営をしていたら、ジェッツの前経営陣と同じ失敗をしていたかもしれない。稼ぐ→チーム強化→興行演出&集客の考えが抜けて派手な演出だけにフォーカスするところだった。お恥ずかしい…良い勉強になりました。

    ・アルティーリも実は同じ?
    またB3のアルティーリは集客から入っている様に見えるが、実は1st stepの稼ぐをちゃんとやっている。だから無料で集客できているのだ。ある意味、稼ぐと強化と集客を同年でやっているからすごい。

    ・島田さんの地道な努力
    メディア露出も多く、派手なものを好む様な方という印象だが、地道な行動の積み重ねがあって今の著者やジェッツがあるのだと分かった。(腹の内は分からないが)

    ・クラブ経営への応用
    他のクラブがどの様な順序で成長していくべきかはケースバイケースだろうが、ジェッツの前経営陣の様に夢の押し売りになってないか、身の丈に合っているか(目の前の事を疎かにしていないか)、という「虫の目」も持ち合わせていきたい。その点、ブレックスはコスト削減も地道にやっていて、すぐにコロナ危機による赤字から脱した。高単価で稼ぐだけじゃない強さがある。
    同時にビジョナリーな視点も忘れずに「両効き経営」。

    ⇒新B1にむけてはもちろん稼ぐが求められる一方で、稼ぐだけじゃなくてコスト削減の地道な積み重ねもやっていかないと。その原資を集客投資に回せるのならね!
    続きを読む

    投稿日:2021.12.21

  • whitechocolate02

    whitechocolate02

    長年日本バスケ界の問題であった複数リーグがBリーグに統一されたがまだまだ発展途上。
    なんせB2、B3も合わせれば優にNBAのチーム数を上回るリーグ、そんなリーグにおいて旗印となるべきチームの一つ千葉ジェッツの奮闘と歴史は多くのバスケファンが知るべきだろう。続きを読む

    投稿日:2020.02.22

  • oreoreotoko

    oreoreotoko

    ジェッツを題材にした経営の成功体験の本。読んだら経営をしてみたくなる興味と勇気をくれる本。
    何度も同じ話が出てくるのは、著者は物書きではなく経営者だからのご愛敬か。よみやすくていいです。

    投稿日:2017.12.30

  • arika

    arika

    このレビューはネタバレを含みます

    千葉ジェッツの社長であり、Bリーグのバイスチェアマンである島田さんの、チーム経営の復活についての本。
    著者は特にバスケが好きな訳ではなかったが、ひょんな事からジェッツのコンサルを頼まれた。会社、チーム、そして日本のプロバスケ界をどうにかしなければ、という私利私欲のない使命感を持って、実現していった。ビッグマウスで周りをわくわくさせながら有言実行した話。

    以下、引用メモ。
    地域密着ではなく地域愛着。
    経営者の仕事は、お金を集めること。夢を語るのはずっと後でいい。
    社長は事業が軌道に乗ったら遊び始める。それこそ私利私欲。ダメになる。
    ミーティングは決定の場。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2017.12.15

  • motokoo68

    motokoo68

    千葉には「千葉ジェッツ」というプロバスケットボールチームがあります。
    千葉県内(特に船橋市川かな?!千葉全域なのかな?)では数年前から「千葉ジェッツを応援しています」というポスターとか、「千葉JETS」と装飾された駅の階段や自販機を頻繁に目にするようになりました。

    今までは「へー、そういうバスケットのチームがあるんだー」くらいでまったく興味なかったんですが、息子がミニバスを始めたことで、自然と千葉ジェッツにも興味が出てきまして、ジェッツの試合を見に行ったワケです。

    そしたら、超楽しいの!!

    体育館スポーツだから2階席でも選手が近いし、
    試合前の選手紹介もド派手でかっこいいし、
    試合中も応援コールとか音楽とかガンガンでルールをあんまりしらない初心者も盛り上がれるし、
    プロのすごいプレーも見れるし。
    子供ら退屈するかな?と心配してましたが、親子でめちゃくちゃ楽しんで観戦できました。

    ジェッツ情報を入手していくと、どうやらBリーグ(プロバスケリーグ)で一番集客が多いチームということがわかりました。
    すっかりジェッツファンになった私はその人気の秘密を知りたくなりまして、ジェッツ人気の立役者である島田さんの本をポチっと購入するに至ったワケです。

    著者の島田さんは、元々は旅行会社の経営をしていた人で、バスケには縁もゆかりもない人です。
    経営難のチームをなんとかしたかった千葉ジェッツのオーナーが、知り合いの島田さんに「ちょっとだけコンサルしてくれない?」と頼んだことがはじまり。
    で、経営についてダメ出しやアドバイスしていくうちに、どんどん抜けられない&なんとかしたくなって、結局、社長になって本格的に経営再建することになる、という流れです。

    バスケ界はずっと色々問題をかかえていました。
    私もこれを読んでやっとちゃんと理解したんですが、ざっくりまとめます。

    1)bjリーグの発足とクラブ設立ルール問題
    「日本のバスケ界にもプロバスケチームを作って盛り上げよう!」という熱いバスケ好きが割と容易にクラブオーナーになれたので、経営手腕のない人がクラブチームを設立した。
    (入会金2000万円でオーナーになれるので、そこまで簡単でもないけど、他のスポーツと比べると超安い)
    なので、夢はあるけど運営はイマイチだった。

    2)リーグが2つある問題
    企業クラブが参加するJBL(日本バスケットボールリーグ)と、プロリーグと称するbjリーグがあって、交流もなかった。
    bjリーグチームは経営下手ばかりで金がないので、いい選手はアマチュアのJBLに所属。日本バスケのメインはJBLだった。

    3)FIBA(国際バスケットボール連盟)からの警告とNBL(ナショナルバスケットボールリーグ)発足→でも失敗
    国内にリーグが2つもあるのはよくないからなんとかしろ、と言われて統一しようとNBLを発足。JBLチームはそこにjoinされたけど、
    bjリーグチームはそこにjoinせず、結局分裂したまま。
    (企業クラブでは自分たちの描くプロリーグが実現できないという思いからbjリーグができたという経緯があるので、素直に「加入しまーす」とはならなかったらしい。)

    4)FIBAからのガチの警告→Bリーグ発足で2015年にやっと統一
    これ以上リーグ2つのままだとオリンピックも国際大会も日本は出場させないよ、と言われて焦って、Jリーグを作った川渕三郎さんにお願い。
    川渕さんがそれぞれのリーグの間に入ってやっと統一!!

    という流れみたいです。

    千葉ジェッツもそうだし、バスケのリーグ問題もそうだけど、組織の問題を何とかしたいとき、当人たちだけでなんとかするのはかなり難しくて、外部から別の視点をもった人を投入しないと変化を促すことは難しいんだな、と思いました。
    エニアグラムの本でも、変化を起こすには自分とは違う思考タイプとの関わりが必要というようなことが書いてたけど、組織も同じだね。だからコンサル的な職業が存在してるんだろう。

    コンサルに頼むほどじゃなくても、人が出入りするとそのなかでどんどん化学変化が起きて、組織が変わるっていうのを、今、自分がいる組織のなかで感じてます。
    前の会社の上司も言ってたけど、人と仕事は常に流動化させてないといけないんだな、と改めて思いました。
    余裕がなくて採用できないなら、組織内、部署内でジョブローテするとかしていけばいいんだと思います。
    組織と仕事の固定化は、楽ではあるけど衰退しかうまないと思う。私の実感として。

    あとこの本を読んで、経営の難しさをすごく感じました。
    経営にも状況や企業のフェーズに応じて優先することと切り捨てることがあって、そこを見誤るとうまくいかなくなってしまうんですね。

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    目標のためには何が何でもお金を集め、その後の活動につなげていかなくてはならない。それを実行するのが経営者の役目であり、夢を語るのはずっとあとでいい。経営者はこのことを自覚すべきなのだ。いくら調子のいいことを言ってみても、それが一銭にもならないのでは意味がない。
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    夢だけ語ってても資金繰りはできないし、かといって経営のフェーズが変わったことに気付かず金勘定だけに終始し続けるとたぶん働いてる人たちは疲弊して楽しくなくってしまう。
    そういうのを見極めて、取捨選択して、社員に説明して、納得してもらうのって大変すぎる。経営者ってすごいなぁ。パワーがすごいなぁ。


    私が今の会社に転職した理由は、「世界中のチームワークに貢献する」っていう理念がすごくわかりやすかったし、すごく共感できたからなんですが、自分が「この会社いいなぁ」って思うところはもれなく企業理念がステキ!
    アウトドアブランドのスノーピークは「The Snow Peak Way」という理念があります。
    (長くなるので詳しくはコチラ→https://www.snowpeak.co.jp/about/01missionstatement.html)
    ジェッツの理念は
    「千葉ジェッツを取り巻く全ての人たちと共にハッピーになる」
    です。
    取り巻く全ての人には、ジェッツで働く人とその家族、選手、観客などすべて含まれます。
    あと、ジェッツのバスケスタイルもきちんと考えていて、「アグレッシブなディフェンスから走る」と定義されています。
    こういう理念のもと、すべてを動かすようにしたら色々うまくいくようになったんですって。
    いい理念だー。みんなをハッピーっていいよねぇ。

    ワタクシ的名言
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    ジェッツの活動理念のトップにくるのは、「千葉ジェッツを取り巻く全ての人たちと共にハッピーになる」というフレーズだ。ここでいう「ハッピー」には、スタッフの労働時間を短くし、その一方で給与水準を上げていき、家族全員が「ハッピーになる」という意味も含まれる。
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    ムダな時間を極力排除するため、20分以上の会議は禁止、就業時間中は喫煙もダメなんだって!!厳しい!!けど、利益率は確かにうなぎのぼり!!
    家族の側としてもこういう経営者はありがたいな~。

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    経営は本当に難しい。雲をつかむようなものであり、常にままならない。ツイッターなどでもよくつぶやくのだが、「経営」と「子育て」と「部下を持つこと」は、人間を成長させる三大要素だと私はいつも思っている。その理由は、これらがすべて「ままならないもの」だからだ。
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    もう、この一文は私のなかで一番しびれた!!
    この前読んだ「仕事と家庭は両立できない」で、今の社会は「競争」優位で、「ケア(育児、介護、教育)」の地位が低いのが現状とあったけど、
    この人の語る成長要素のうち、「子育て」と「部下を持つこと」は、「ケア」の領域です。
    もったいない。あぁもったいない。
    これまでの社会の一般社員たちは、育児は基本的に女におまかせしちゃって、部下の育成についても大概の人がたいしたノウハウなく俺流でやって、経営にも関与せずで。。
    悲しいことに自らの成長機会を全部放棄しちまってたってワケですよ。
    で、「俺様は外で仕事して稼いでんだぞ、偉いだろう」といばってるおっさんがたくさんできあがっちゃってたワケさ。

    この人の言う通り、育児とか教育とか人材育成から学べることって、仕事にめちゃくちゃ役立つと思うのよ。。
    もちろん、育児や教育だけがずば抜けてすごいと言うつもりもなくて、普通に仕事するのもすごいこと。ただ、少なくとも等価値ではあるし、キャリアのハンデになるものとは到底思えない。
    だから男も女も、育児してるキャリアと育児しないで働き続けてるキャリアを同等に扱ってほしい。種類が違うけどどっちもすごく大切だし、ムダなことなんて少しもない。


    バスケ好き、ジェッツ好き、経営本好きにはすごく面白い内容だと思います。
    あとね、ジェッツはSNSとかYouTubeでの広報活動もすごく上手!
    YouTubeのJETSチャンネルというのがすごく面白いです。
    ぜひぜひチェックしてみて!!
    続きを読む

    投稿日:2017.11.25

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