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池波正太郎 / 集英社文庫 (6件のレビュー)
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take9296
握り鮨の起源、昔の船宿、大石内蔵助の好物の牛肉、お女郎に教わった朝飯、鯉料理など。時代小説の人気キャラクター達が生きる江戸の風物や食文化が鮮やかに蘇る。食通作家の粋なエッセイ集。 再録。
投稿日:2023.02.11
saga-ref
著者没後に編集された、聞き書きも含めたエッセイ集。それもあってか、先日読了した『散歩のとき何か食べたくなって』と重複する話もあった。若くして劇作家となった池波さんだが、『鬼平』はあまりに若い時分には書…くものではないという考えには感心した。鬼平梅安に共通し、池波さんのこだわりを感じたのは、やはり食文化だ。江戸のころは旬の食材を使うことが当たり前。食べ物を小説の中に描くことで、季節を感じさせる。しかし、現代では食材で季節感が伝えられないようになっているのだ。続きを読む
投稿日:2023.01.23
setu
江戸暮らしに興味あり。 池波正太郎氏を良く知らないのだということに気づく。 「鬼兵犯科帳」「剣客商売」「仕掛人藤枝梅安」等も・・
投稿日:2019.02.28
入江朔
鬼平犯科帳や、仕掛人・藤枝梅安を読み終わった後に読みたい作品。 エッセイという形式なので、まるで池波正太郎氏の話を聞いている錯覚に陥ります。 私が池波正太郎氏の作品を読み始めたのは、筆者が亡くなっ…た後なので、人柄を知れた親しみの出る作品でした。続きを読む
投稿日:2018.11.11
kuma0504
池波正太郎の数冊のエッセイをぐうっと縮めたような小冊子。いくつか見たものもあったかもしらないが、どのみち、忘れているから、十二分に愉しめた。 これが書かれた頃、藤沢周平は「普通の人」を意識して東京(…江戸)の郊外でひっそりと暮らしていた。池波正太郎は東京オリンピック辺りから急速に無くなった江戸の名残を「嘆き」ながら、それでも江戸の粋を残した食を愉しみ、きちんとしたホテルに泊まって次々と名作を書いた。 池波正太郎は最近の時代小説に時々見られるような、あからさまに時代の薀蓄を語るようなことは決してしない。むしろ彼があえて描かないものの中に、真に江戸を知っている者の「教養」があったと思う。 ・天ぷら屋なんて、当時はまだない。ちゃんと店をかまえているような天ぷら屋はね。梅安の時代は屋台だよ。鮨もそうだ。握り鮨はないことはないけど、コハダの鮨ぐらい、あとはいなり寿司。 ・それから道でもね雨が降ったら歩けないんです、ぬかるみになっちゃって。だから、ぬかるみの中をちゃんと歩くようにして書かなくちゃいけないわけだ。ぼくは、前の晩に雨が降ったときは、必ず読者に納得が行くように書いていますよ。どれを読んでもらってもわかる。 今更ながら、鬼平の〈引込み〉や〈火盗改め〉、〈急ぎ盗(ばたらき)〉などは造語なんだと知ったし、長谷川平蔵の私邸を本来の目白台から機動性を考えて清水門外に小説用に移したと知った。小説には書いていないらしいが、使い道がなかった梅安の報酬は1部はおもんに行ったが、大部分は梅安の貧乏な患者にやっちゃうという風に決めていたらしい。梅安は、必殺仕掛け人としてたった一両で毎週のように人殺しをしていたわけでは無いのである。 編者の高丘卓氏の巻末解題がきちんと読ませるエッセイだった。私は、鬼平も梅安もまだ数冊未読の巻を残している。初老に近づいた今、読み始める時期が来ているのかもしれない。続きを読む
投稿日:2018.08.02
dysm3636
「鬼平」の味、「梅安」の暮らし、その粋と醍醐味!時代小説の人気キャラクターが生きる江戸の風物や食文化が蘇る、名エッセイ集である。
投稿日:2018.07.25
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