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メスト・エジル, 小林玲子 / 東洋館出版社 (2件のレビュー)
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中尾
この本を読むと、エジルはサッカー選手以上の存在に感じる。バックグラウンドであるイスラム教やトルコルーツは彼にとって非常に大きな意味を持っていて、一見関係なさそうなサッカーにも大きく影響していてた。まあ…メディアでもよく取り上げられていたから、何となく感じてはいたけど。 印象的だったのはエジルとチームメイト、監督との関係性。特にセルヒオ・ラモスとモウリーニョとの関係性は、本人のキャリアにも大きく影響を与えたんだと思う。ラモスはエジルにとって兄貴のような存在で、まさに相思相愛という感じだった。モウリーニョに関しては、良好な関係だったのかどうかはよく分からないが、エジルの成長に間違いなく貢献している。 エジルがトルコ系のバックグラウンドを持つことから、「多様性」について改めて考えさせられる機会ともなった。「勝てばドイツ人、負ければ移民」と見なされてしまう。そりゃあ代表も引退したくなる。続きを読む
投稿日:2021.03.25
龝
「勝てばドイツ人、負ければ移民」 エジルがジダンを尊敬するのは、二人が全く同じ境遇だからってのもあるよね。 ジダンもアルジェリア系フランス人で、エジルもトルコ系ドイツ人。 そういえば、早稲田の入試で…『支配なき公共性』が出題され驚いた。 「ありがとう、ジダーヌ、フランス万歳」とあった。 エジル「得点しても喜ばないようにしたのは、誰も不快にさせたくなかったからです」 (66頁) 「ひとつの心臓にドイツとトルコ、二種類の血が流れることだってある。ドイツ人らしい思考と、トルコ人らしい感性。それが移民の融和というものだ。一流のサッカークラブに、たがいを尊重する空気が息づいているように。」 (67頁) 「タックルをよけようとする選手はいなかった」ってすごいよな、どんだけ熱い試合なんだよ。 飼っている犬が家から飛び出してしまい、ヴェンゲルに練習を休みたいと直談判するエジル、かわいい。続きを読む
投稿日:2019.03.22
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