【感想】本懐

上田秀人 / 光文社
(6件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • bqdqp016

    bqdqp016

    「小説宝石」に掲載された、切腹を題材とした短編歴史小説。切腹を申し渡された大石内蔵助や敗軍の将など、切腹した人物に焦点を当て、今までの物語とはまた一味違った小説に仕立てている。面白く読めた。しかし、歴史資料の行間を創造で埋めるのが歴史小説であると思うが、調査研究の進んでいる時代が多い中、事実としてほぼ確立しているような事項でも創造で覆っているように感じた点もあり、疑問が残った。また、時代小説はやはり長編が好み。

    「謀反などを除いて、切腹すればそこで罪は終わり、遺された者には波及しないというのが、慣例となった。家が残れば禄は与えられ、遺された子孫や家族は生きていける」p7
    続きを読む

    投稿日:2020.08.27

  • taru-mitsu

    taru-mitsu

    いずれも歴史やドラマではヒーローとして描かれることが多いが、その最期の姿は、かっこよいばかりではなく、醜さや愚かさを感じさえる。そのギャップが面白さにつながっているのだろう。
    大石内蔵助と西郷隆盛について、リーダーとして、周りをまとめられなかったことに対して、自らの死を持って責任を取るというスタイルが共通していると思う。これは日本古来、徳を持って治政を行うという精神のように思うが、いまのリーダーの行動はどうだろうかと、考える。続きを読む

    投稿日:2019.02.11

  • yappinkun

    yappinkun

    不甲斐ない責任逃ればかりの偉い方が増えてきたからこそ、究極の責任の取り方として切腹を題材に取り上げた名作と呼べるだろう。
    大石内蔵助、織田信長、狩野融川、西郷隆盛、今川義元を取り上げている。今更ながらの選出ではあるが、作者なりの解釈を混じえた展開、解釈は、実に読み応えがあった。続きを読む

    投稿日:2018.12.09

  • kitano

    kitano

    自己の責任の取り方としての切腹をテーマにした短編集
    時代を超えて集めた珠玉の「ネタ」には興味深い話もあった
    大戦のその後って、虚脱感の中でも深刻に物事を決めないとならないから大変だなあ

    投稿日:2018.10.08

  • ボマルツォ

    ボマルツォ

    切腹に至るまでの短編集。最初の何編かは死ぬまでの数時間前の本性なるものを見せるということで、それなりだったけど、後半は段々切腹がただの結果になっていて、あれ?って感じ。最初の大石内蔵助と次の織田信長のは、どちらも解釈に無理を感じてしまった。お話としては、面白いんだけど。全体として会話中心なので、さくさく3〜4時間で読めます。続きを読む

    投稿日:2018.09.20

  • 光文社 文芸図書編集部

    光文社 文芸図書編集部

    「人というのは、あまりに愚か。あまりに怠惰、あまりに儚い――」大石内蔵助、織田信長、狩野融川、堀直虎、西郷隆盛、今川義元。それぞれの"切腹の間際"を、時代小説の雄が鮮烈に描き出す、傑作短編集。

    投稿日:2018.05.10

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