【感想】ハックルベリー・フィンの冒険 下

マーク・トウェイン, 西田実 / 岩波文庫
(16件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
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ブクログレビュー

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  • wata9

    wata9

    筏でミシシッピ川を下る自然描写が良い。
    黒人奴隷の逃亡を助けるのが悪、という共通認識がさすがに時代を感じる。

    投稿日:2024.07.07

  • amaretto

    amaretto

    児童書?とんでもない、黒人奴隷問題の出発点となる本だ。
    黒人奴隷を自由にする手助けの噂が広まると、恥じて生きられないような時代背景の冒険。
    黒人は産んだ子とも、妻とも離れる。

    仲間の為なら勇気を持って地獄に落ちれる勇敢さが響く。
    「やつは奴隷なんかじゃない。この地上を歩いてるどの生き物とも同じで自由なんだ!」

    考察したいので、再読の必要あり。
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    投稿日:2024.07.03

  • 葎花

    葎花

    このレビューはネタバレを含みます

    訳者があとがきに書いているように、これは、主人公に「都合のいい空想」でなく、「とんでもない苦労を背負い込んだ現実」の冒険で、読みながら悲しみや苦悩が沁みてくらくらしてしまった。ゆるやかな至福のうつくしさ(原文で読める日がくれば!)さえ掻き乱されて酷い目に遭わされて、けれどそれでもハックは自分たちにさんざ悪事をはたらいた2人を哀れに思う。ハック自身が、ジムを逃すということ(物語当時は奴隷制が生きていてこれは重罪とされた)を「地獄に堕ちても仕方ない」ことと認識にしていて、とんでもないおやじもいて、自分をときに「悪党」に分類しているせいだろう。だが、かれもジムも善良でないにせよ素朴で、悪者とは縁遠いだろう。最後のトムのマネが、なんとはなしにいちはんの悪意なき悪行であるようにさえ私は思う。

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    投稿日:2022.04.30

  • Στέφανος

    Στέφανος

    訳:西田実、原書名:ADVENTURES OF HUCKLEBERRY FINN(Twain,Mark)

    投稿日:2019.03.10

  • yutakaarai

    yutakaarai

    【ハックルベリー・フィンの冒険 上・下】
    マーク・トウェイン作、西田実訳、岩波文庫、1977年

    面白かった。

    「キャッチャー・イン・ザ・ライ」の主人公ホールデンが「20世紀のハックルベリー・フィン」と呼ばれると知って、初めてちゃんと読んでみたが、面白かった。

    作者マーク・トウェインは1835年生まれで、日本で言えば「幕末明治の時代」に生きた人。

    日本で若い志士たちが「黒船襲来」「尊皇攘夷」と立ちまわっていた時代のアメリカで、トム・ソーヤーやハックルベリー・フィンといった少年たちが見る社会と自然を余すことなく描いた作家。

    本書は浮浪児で自然を愛する主人公ハックフィンは暴力的で怠惰な父親から逃げ、逃亡黒人奴隷のジムと共にミシシッピ川を筏で冒険をする、という話。

    刊行は1855年。6年後に奴隷制度の是非をめぐりのアメリカでは南北戦争が起きる。

    アーネスト・ヘミングウェイが以下のように書いている。
    ーー
    あらゆる現代アメリカ文学は、マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィン』と呼ばれる一冊に由来する。……すべてのアメリカの作家が、この作品に由来する。この作品以前に、アメリカ文学とアメリカの作家は存在しなかった。この作品以降に、これに匹敵する作品は存在しない。
    ーー

    読み終えたときに、子どもの時にみた映画「スタンド・バイ・ミー」を思い出したのも、そんなに外れていない気がする。(死体が鍵だったり)

    そして、「翻訳夜話2 サリンジャー戦記」で柴田元幸が、「ハックはまだ下半身が目覚めていない。ホールデンは目覚めかけていてそれをすごく怖がっている。そこの違いは大きいですね。」と語っているのも1776年に独立したアメリカをなにか象徴する気がした。

    2017年の今年は、
    Change! を唱えた初の黒人大統領に代わり
    Make America Great Again! をスローガンにする70歳の実業家が国民により大統領に選ばれた。

    #優読書
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    投稿日:2019.01.06

  • tcryu

    tcryu

    このレビューはネタバレを含みます

    ネタバレありです。

     つまるところ、トム・ソーヤというキャラクターが好きかどうかで、この巻の好き嫌いは分かれるのではないでしょうか。ジムとハックのロードムービーからうって変わって2巻中盤からはトム・ソーヤ劇場です。決して面白くなくはないんですが、悪のりがすごいんです。まあ王様と公爵もひどかったので、言ってみれば2冊あわせて大半を悪のりが占めているとも言えなくもないわけですが、なんでしょう、トムは基本的にもっと安全なところにいてサバイバルではないので鼻につくのでしょうか。その、周囲の人間も読者をも唖然とさせるような悪のりこそがトム・ソーヤの持ち味なわけなので、良い悪いではなくて本当に好き嫌いの問題なんですが、僕は真面目なハックが好きです。

     小4息子の感想「冒険いっぱいだった!」。小6娘の感想「 でもトムや公爵や考えること・やることがおかしすぎてついていけない部分もあった」。トムや公爵には子供たちも「なにやってんだよ!(*゜Q゜*) 」って感じで笑いながら呆れてました。

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    投稿日:2015.05.10

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