【感想】覇権の終焉

中西輝政 / PHP研究所
(2件のレビュー)

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  • H.Sato

    H.Sato

    日本はアメリカが倒れたらおしまい、というアメリカ一極のイメージが強すぎて有用な国家戦略を作れていない。

    ザカリアの理論
    1.アメリカの唯一の超大国としての力の基盤は十分残っている。
    2.現状はほかの国々の浮上によって相対的にアメリカの力の低下が起こっているにすぎない
    3.今後はアジア、特に中国とインドの隆盛が世界を圧倒するだろうが、アメリカは中国を取り込むことによってなお、世界のリーダーの地位を保持できる。

    世界の二極化ないし一極化が続くなら、資源は自分で確保する必要がないし、技術のスタンダードもどこかが決めたものに従えばよい。アメリカの一極世界が続くことをひたすら希求し続けた要因はここにある。

    冷戦後の世界でアメリカがあれほどの迫力でグローバル化を進めたのも、ピューリタニズムに由来する建国理念にぴったりと適ったからである。ピューリタニズムに発する民主主義の思想を世界に広げ、同時に経済的に豊になる。

    日本の味方はインド、イギリス、オーストラリア。再びアジアに乗り出そうとするイギリスは日本との協調体制をアジア外交の大きな柱にしたい思惑がある。
    英豪インドもアメリカが今後アジアの秩序維持にどこまで力を発揮しうるか不安を感じている。これら3国はともに自由主義経済と民主主義を基軸にした国家である。

    中華世界では国家リーダーに上り詰めるようなエリートの中には若いころインテリジェンスや秘密工作など特務的な仕事に携わり、そこで当確を表してくる人が多くいる。

    歴史上かつて一度もソ連のような世界的強国が配線や革命といった大変動を経ずして国際政治へのアプローチをここまで大きく変えようとした例はない。

    国際政治において一国だけが過度に影響力を持つシステムは必ず不安定なものになる。
    中国にとって湾岸戦争の最大の教訓は、軍拡の必要である。
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    投稿日:2012.04.13

  • やな

    やな

     アメリカの力が相対的に落ち、冷戦以後の一極から多極になる世界情勢の中日本はどういう道をとっていくのか歴史の中から探る著者の鋭い洞察力に深く共鳴する。

    投稿日:2010.06.15

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