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文月 悠光 / 立東舎 (14件のレビュー)
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katsukun
日本において、承認の基準は〈社会〉にある。〈地位を築くこと〉や〈社会への貢献度合い〉ばかり評価の対象となり、その社会的評価によって自分を位置づけている。だがドバイでは、依存先を社会に限定しない。モスク…は社会的地位に関係なく、地域の子どもからお年寄りまで集う。一日五回の礼拝の時間は、太陽の動きと共にある。夕焼けの光に包まれながら、モスクへと吸い込まれていく人々。祈りを捧げる人々を見て、社会から切り離されて、自分自身と向き合う時間があるってなんて幸福なことだと思った。続きを読む
投稿日:2024.02.12
itomona
若くして多くの賞を受賞した詩人と言えど20代の若者である。20代の自意識が的確な言葉で率直に綴られていて、自分が20代だった頃の気負いや臆病、止むことのない自己分析・自己言及を思い出させられる。これを…本谷有希子がリライトしたら…と、やや意地悪な考えが頭をよぎった。あと、「フィンランドで愛のムチ」はグサっときた。続きを読む
投稿日:2022.01.08
ymmtdisk
購入して読了、手放した後、気になる箇所があり図書館で再び手に取る。 文月悠光さんは詩集という形では読んだことはないけど、このエッセイでの物事の捉え方は好き。 今回もう一度読みたかった部分はチョーヒカ…ルさんとのやりとり。 創作と人間関係の在り方についての部分では、家族や友人とのプライベートな時間の写真をウェブ上に公開することについて以前から考えていたことに繋がって、『どちらをどれだけ大切にするか』というのは常に考えるようになった。 また、受動的な態度でいることは積極的な人にとってはコミュニケーションの『搾取』とも考え得ることを言及される部分は、自分にもザクザク刺さって痛かった。 創作と人間関係の在り方については、1度目に読んだ頃と同時期に資生堂のPR誌「花椿」で連載されていた『ダルちゃん』にも同様のやりとりがあったことも印象に残っている。 表紙写真の撮影は岩倉しおりさん。続きを読む
投稿日:2021.05.06
のもん
とてもいい文章を書くなあと思った。 奇をてらうわけでもなく、平凡なわけでもなく、 当たり前のような書き方の中に個性がじんわりとにじむ。 言葉の選び方、表現の仕方が適度で気持ちよく面白い。 恋愛に関する…4つの章は、距離感が良かったなあ。 小説のようでもあり、飾らず淡々と追っていく感じも切なくて。 全編を通じて、自分の臆病さ、弱さ、逃げる態度に気付き、 突き付けられていることにちゃんと向き合っていることも、 やろうと思ってもなかなか難しく、怖い事だと思う。 相手から言葉を「ぶつけ」られることの乱暴さへの抵抗を語った章は力強くて泣けた。続きを読む
投稿日:2021.03.08
はるか
幾度となく文中で使われてきた「臆病」という言葉通り、文月さんはそういう人なのかも知れない。 だからこそ、時折垣間見える詩を書くことへ対する覚悟の強さ、物事の捉え方のピントが合っている感じにハッとさせら…れた。 自分の言葉で表現できることの自由さがとても、羨ましく思います。 繊細だからこそ紡げる言葉があるんだろうな。 ストリップ劇場の話にぐっときました。続きを読む
投稿日:2021.01.05
あと
才能があっても努力していても完璧に見えても、実は「等身大」じゃない人間なんていないんじゃないか。自分の見たものをちゃんと受け止められるだけのまっすぐな感性を持って生きていきたいな〜。
投稿日:2020.06.27
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